三菱電機、少量データで劣化推定する物理モデル組み込みAIを開発

■産業用ロボットで高精度を確認、保守コスト削減へ

 三菱電機<6503>(東証プライム)は12月10日、少量の学習データで機器の劣化を高精度に推定する物理モデル組み込みAIを発表した。物理法則に基づく理論式をAIに組み込む「Neuro-Physical AI」の成果で、同社が培ってきた機器開発の知見を生かし、製造現場におけるアセット運用の最適化を目指す技術である。

 少子高齢化を背景に、設備保全を担う熟練技術者の減少が進む中、設備の劣化を事前に把握する予防保全の重要性が高まっている。従来手法は専門家による設計や大量データが必要で、条件変更のたびに再学習を要する課題があった。今回の技術は、物理モデルの理論式であらかじめ機器特性を学習したAIに、個体差や環境条件のみを少量データで追加学習させ、パラメータを動的に調整する点が特長だ。

 産業用ロボットによる実証では、学習用データを約90%削減しながら推定誤差を維持し、ROC曲線の評価でも曲線下面積0.98~1.00と高精度を達成した。部品交換の低減や重大故障の抑制により、設備保守コスト削減と生産性・品質の維持に貢献する。今後は実機での検証を進め、2027年度以降の製品適用を検討する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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