大陽線後の下げは買い 大陰線後の戻りは売り=犬丸正寛の相場格言

■大陽線後の下げは買い 大陰線後の戻りは売り

 陽線とは、ケイ線・ローソク足で始値に対し終値が高い場合を指す。その日の始値に対しその日の終値が高ければ日足・陽線、週初の始値に対し週末値が高ければ週足・陽線、月足、年足でも同様である。とくに、始値に対し終値がそうとう高い場合を大陽線という。どのていどの値幅を大陽線というかについてのはっきりした定義はないが、これまでとは明らかに違う大きい陽線と理解すればよいだろう。

 大陽線となることは、弱気が支配してきた右肩下がり相場で株価が突如、大きく反発することである。そこには、それまでの弱気材料をひっくり返すような先行き対し期待できる明るい材料が出るとか、悪い材料に対し飽きがきて悪材料出尽しになるといったことがある。それまで売り安心だった売方(空売り=株券を借りて売る)が、あわてて買い戻しに走り、さらに、その売方の買い戻しを狙って買方が上値を買い上がることで大陽線になるケースが多い。まさに、大陽線は売方と買方の一大戦場といえる。

 当然、大幅高には必ずといってよいほど反動安は起きることだが、しかし、これまでの地合いとは変わっているため大きな押しはなく再上昇に向かう場合が多い。このため、大陽線のあとの初押しは好狙い場とされる。もちろん、大陰線の場合は、逆である。

 日経平均を年足でみれば、昨年(暦年)まで4年連続の大陽線で今年は初調整といえる動きとみることができる。これに、相場材料を当てはめれば、アベノミクスの次の一手を待つ相場といえるだろう。安倍政権の政策よろしきを得れば、今年が初押しの好狙い場となって来年は再上昇に向かうことが期待できるはずである。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る