【業績でみる株価】ファンデリーの17年3月期は連続の2ケタ増収増益、栄養士指導の健康食宅配が絶好調、株価モミ合い放れのタイミング

 ファンデリー<3137>(東マ・100株)の2016年3月期は昨年6月上場後の初の本決算だったが、13.0%増収、営業利益14.1%増益と好調だった。上場による知名度アップ効果も加わり主力のMFD事業(メディカル・フード・デリバリー=健康食宅配)が顧客数の大幅伸長が寄与した。17年3月期も15.0%増収、営業利益13.3%と連続2ケタの増収増益、EPSは53.6円(前期49.9円)の見通し。株価は昨年夏底打ち後、800~1000円で頑強にモミ合っている。上場1年経過で日柄調整は十分で本格反騰が近そうだ。

 主力のMFD事業は、管理栄養士・栄養士が開発した「ヘルシー食」、「ヘルシー食多め」、「たんぱく質調整食」、「ケア食」を冷凍の弁当として宅配する。とくに、栄養士等がカロリー、塩分など顧客一人ひとりに合わせたメニューを提供していることが他社にない強み。カタログ誌「ミールタイム」を病院、保険所、介護施設、調剤薬局などに配布することで顧客への紹介という形をとる。

 同社の阿部公祐社長(写真)は、「紹介ネットワーク数は約1万8000カ所、顧客数は18万2905人と前期末に比べ3万0134人増加(率で約20%)した。当社は、『一食二医社会』の実現を掲げ豊かな未来社会に貢献していく。とくに、生活習慣病患者の急増から医療費が増加し現状の自己負担レベルでは社会保険システムの維持は困難である。だからこそ、医療費の削減に貢献し健康増進の推進を図るためには第一に食事コントロールであり、それでも困難なときに医療を行うという考えで、一食二医と定義している」という。

 製造委託先は関東、関西それぞれ1社。顧客は電話、FAX、Webなどで注文する。1食当り単価は550~700円、1回当り7個以上の注文となっており、1回当り10~12個での注文が多いという。

 MFD事業のほかに、マーケティング事業(売上構成比約8%)を手掛けている。主に健康関連・食品メーカー向けに、(1)カタログ誌面の広告枠販売、(2)サンプリング等による業務委託、(3)健康レシピサイトの運営である。

 17年3月期は売上15.0%増の34億6600万円、営業利益13.3%増の5億6700万円、純益8.8%増の3億4000万円の見通し。無配。今期営業利益率は16.4%と高い。

 株価は昨年6月上場時初値が1546円、直後に1679円の高値をつけ、その後調整。新規上場銘柄は上場後の荒波を受けるのがほとんどで、同社も昨年8月の573円まで65%下げた。ただ、その後は安値を下回ることはなく800~1000円でモミ合っている点は一連の新規上場銘柄とは違って底堅さが注目される。今後も健康食への認識の高まりと一人暮らし高齢者の増加などから健康食宅配は高い伸びが予想され株価もモミ合い放れが近そうだ。中期で高値挑戦とみられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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