【特集】選挙関連株に早めの「秋支度」の迂回投資をお薦め

株式

 今週の当特集では、解散・総選挙があるのかないのか、安倍首相続投か後継内閣誕生かなどを巡って選挙関連株に早めの「秋支度」の迂回投資をお薦めすることとした。定番銘柄の三羽烏に加え、コロナ禍でのネット選挙関連株、下馬評にのぼっている後継候補の政策関連のテーマ株など選択肢は多様となりそうだ。

■定番の三羽烏からネット選挙関連株まで幅広に波及

 選挙関連銘柄の三羽烏といえば、イムラ封筒<3955>(東2)、ムサシ<7521>(JQS)、麻生フォームクリート<1730>(JQS)である。イムラ封筒は、封筒やメーリング事業に、ムサシは投票用紙や読取分類機にそれぞれ選挙特需があって、衆議院選挙があるたびに業績も株価も上ぶれる。イムラ封筒には、「アベノマスク」郵送特需思惑のおまけもついた。麻生フォームは、麻生太郎副総理兼財務大臣のルーツの麻生グループの上場会社で、政局にきな臭さが漂うと株価が動意付くなど感応度が高い。

 このほかリアル株では、投票用紙自動交付機のグローリー<6457>(東1)、選挙用の拡声器のTOA<6809>(東1)、選挙資機材レンタルのワキタ<8125>(東1)、西尾レントオール<9699>(東1)も関連してくる。またコロナ禍でネット選挙へのシフトが進めば、ネット調査のクロス・マーケティンググループ<3675>(東1)、GMOリサーチ<3695>(東マ)、マクロミル<3978>(東1)、ネット選挙向けサイバーセキュリティサービスのデジタルハーツホールディングス<3676>(東1)、「口コミ分析」のホットリンク<3680>(東マ)、政治サイト「政治山」運営のパイプドホールディングス<3919>(東1)、「ニコニコ生放送」のKADOKAWA<9468>(東1)も関連してくる。

■消費税引き下げ関連のほかポスト安倍候補の先取り銘柄にも出番

 「秋風ぞ吹く」のあとの政策関連株は、もちろん新型コロナウイルス感染症の感染予防が最優先でワクチン株、治療株、PCR検査株、防疫関連株の再出番となる。これに続く大テーマは、ことによると与野党一致のサプライズで消費税の引き下げとなる可能性もある。POSレジの東芝テック<6588>(東1)、富士通フロンテック<6945>(東2)、紙幣識別機の日本金銭機械<6418>(東1)、硬貨・紙幣処理機のグローリーのほか、会計・税務ソフトのピー・シー・エー<9629>(東1)、TKC<9746>(東1)、ミロク情報サービス<9928>(東1)などが関連特需を享受することになる。

 またポスト安倍首相の後継候補を先取る動きも強まりそうだ。候補一番手の石破茂元自民党幹事長では地方創生関連株となる。地方銀行株や折からのコロナ禍で人気のテレワーク関連株に加え、住宅サイトのLIFULL<2120>(東1)、地方自治体向けの行政情報誌のサイネックス<2376>(東1)、ふるさと納税関連のチェンジ<3962>(東1)、アイモバイル<6535>(東1)などが浮上しそうだ。

 菅義偉官房長ではカジノ関連だろう。カジノ用ゲーム機器開発のピクセルカンパニーズ<2743>(JQS)、カジノ施設向けの決済ソリューションのテックファームホールディングス<3625>(JQS)、海外で施設運営実績のあるユニバーサルエンターテインメント<6425>(JQS)、施設運営に意欲のエイチ・アイ・エス<9603>(東1>、カジノ用機器販売のコナミホールディングス<9766>(東1)などが該当する。河野太郎防衛大臣では、防衛関連の定番銘柄の細谷火工<4274>(JQS)、豊和工業<6203>(東1)、石川製作所<6208>(東1)、興研<7963>(JQS)、重松製作所<7980>(JQS)などに出番が増えそうだ。

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