【材料でみる株価】アンジェスは新株発行取り止めで株価底打ち、有望新薬開発には高期待

材料でみる株価

アンジェスMG<4563>(東マ・売買単位100株)は大量の第三者割当増資を中止したことを好感して底打ちから反発に転じている。

去る、3月20日に、「EVO FUND」を割当先として上限1000万株の新株発行を1~6回に分けて今年7月末までに行うと発表していた。このうち、4月6日払込の1回目(125万株、1株275円)と、5月11日払込の3回目(175万株、1株224円)を終え計約7億3000万円を調達した。

しかし、株価が3月上旬の320円前後から下げ続け、去る、5月1日には安値224円まで年初来高値438円から約50%も大きく下落。しかも、株価復元の見通しの立たないことから第2回,第4回、第5回、第6回の第三者割当新株発行を取り止めると25日発表した。

マーケットでは、「有望な新薬を開発中で先行き楽しみであるし、また資金の必要なことも分かる。しかし、赤字決算が続き、黒字転換見通しが示されない中で大量増資に進むことはマーケットからは支持されないといえる。増資を取り止めたことは評価できる。これまでの調達資金で新薬開発を進めマーケットの信頼と評価を勝ち取ることが大切」(中堅証券)との見方がされている。

大阪大学医学部発の創薬ベンチャー、2002年の上場で連続して赤字が続いている。遺伝子治療薬とNF-kBデゴイオリゴ核糖を中心に次世代のバイオ医薬品開発を進めている。重症虚血肢、悪性黒色腫、リンパ浮腫、アトピー性皮膚炎、血管再狭窄など難病関係の開発が中心で社会的にも期待されている。

それだけに、ここは先ず株価の回復と安定を待って次の資金調達に進むところだろう。

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