【どう見るこの株】エディアは底値圏、事業構造改革を推進して23年2月期も収益改善基調

どう見るこの株

 エディア<3935>(東マ、新市場区分グロース)は総合エンターテインメント企業として、IP事業・出版事業・BtoB事業を展開している。22年2月期は高利益率案件が伸長し、販管費の削減なども寄与して黒字転換予想(1月14日開示)としている。さらに事業構造改革を推進して23年2月期も収益改善基調だろう。株価は軟調展開が続いて20年3月の上場来安値に接近しているがほぼ底値圏だろう。売り一巡して出直りを期待したい。

■総合エンターテインメント企業

 総合エンターテインメント企業として、IP事業(ゲームサービス運営、ライフエンターテインメントサービス運営、音楽・ドラマCD・グッズ・イラスト集の企画・編集・販売、自社の持つ知的財産のライセンスアウト・アニメ化など)、出版事業(ライトノベル・コミック・画集の企画・編集・出版、電子書籍・電子コミックの販売など)、BtoB事業(システム開発受託、アプリ・ゲーム制作受託、イベント・音楽制作受託など)を展開している。

 成長戦略として、不採算ゲームタイトル閉鎖によるゲーム事業の損益改善、成長分野のコミック・電子書籍の拡販、およびコスト削減などの事業構造改革を推進するとともに、エンターテインメントIPの創出・取得、クロスメディア展開の加速、事業の多角化などにより、ストックビジネスをメインとする新たな成長軌道を目指している。

■22年2月期黒字転換予想、23年2月期も収益改善基調

 22年2月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.1%減の18億07百万円、営業利益が94百万円の黒字(前年同期は52百万円の赤字)、経常利益が87百万円の黒字(同62百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が70百万円の黒字(同1億38百万円の赤字)だった。

 既存運営ゲームタイトルの売上が減少したため全体としても小幅減収だったが、利益率の高いグッズ販売やライセンスアウト案件の増加で売上総利益率が改善し、販管費の削減も寄与して各利益は黒字転換した。なお四半期別の営業利益は第1四半期が25百万円の黒字、第2四半期が32百万円の黒字、第3四半期が36百万円の黒字となり、営業黒字が定着している。

 通期の連結業績予想(1月14日開示)は売上高が21年2月期0.5%増の24億80百万円、営業利益が1億20百万円(21年2月期は23百万円の赤字)、経常利益が1億10百万円(同34百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が90百万円の黒字(同80百万円の赤字)としている。

 21年2月期はIP制作の先行投資などで赤字だったが、22年2月期は高利益率案件が伸長し、販管費の削減なども寄与して黒字転換予想としている。さらに事業構造改革を推進して23年2月期も収益改善基調だろう。

■株価は底値圏

 株価は軟調展開が続いて20年3月の上場来安値に接近しているがほぼ底値圏だろう。売り一巡して出直りを期待したい。1月28日の終値は318円、時価総額は約19億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■メガバンク株は業績修正や自己株取得が焦点、再編思惑も視野  銀行株やコメ関連株は盆休み明けの注目…
  2. ■日経平均史上最高値更新、夏枯れ懸念を払拭  前週末15日のマーケットは、お盆を象徴するかのように…
  3. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  4. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…
  5. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  6. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る