Kudanの戦略的パートナーの「Movel AI、Kudan SLAM」を用いた自律移動ロボット向け統合ソリューションの商用提供を開始

 様々な機器に人工知覚/SLAM技術を提供するKudan<4425>(東証グロース)は3月16日、戦略的パートナーであるMovel AI(本社:シンガポール、CEO:Abhishek Gupta)の自律移動ロボット(AMR)向けのオールインワン商用ソフトウェアソリューション「Seirios」に、Kudanの3D Lidar SLAM(KdLidar)やVisual SLAM(KdVisual)のSLAMソフトウェアが完全統合されたと発表。これにより、このKudan SLAM統合ソリューションはグローバル市場での提供が開始され、今後数ヶ月のうちに顧客環境で複数の商用展開が行われる見込み。

 シンガポールのロボットソフトウェア会社であるMovel AIは、シームレスなユーザーインターフェースを通じて、オールインワンの位置推定、ナビゲーション、フリートマネジメント※1ソフトウェアを顧客に広く提供しており、今回の統合によりそのユーザーはKudanのロバストで高精度な位置推定ソフトウェアのメリットを享受できるようになる。

 KudanとMovel AIは、2022年に協議を開始し、両社の技術シナジーによる相乗効果が期待できたことから、AMR市場に向けた製品開発および事業拡大のために連携を進めてきた。

 このパートナーシップにより、Movel AIは、Kudanの3D Lidar SLAMとVisual SLAMをSeiriosのRobotic Navigation System(RNS)やFleet Management System(FMS)に統合したことで、更に高精度な位置推定とマッピング能力を提供できるようになった。新規・既存の顧客共に、最大誤差2cmまで位置推定の精度向上を体感することができ、ロボットはその運用環境においてより正確な位置決めとナビゲーションを行うことが可能になる。また、Kudan SLAMは、他のオープンソースのソリューションと比較して、優れたロバスト性、信頼性、運用効率の高さで、ダイナミックで複雑な環境でのロボットの運用も実現できる。

 今回の協業及びオールインワンソリューションの提供開始を通じて、KudanのSLAMソフトウェアに加え、ナビゲーションやフリートマネジメント※1ソリューションを顧客に提供することが可能になる。これにより、特にAMR市場への参入計画を加速させたい顧客や、ロボットフリートを積極的に拡大させたい顧客に大きなメリットがある。

 なお、この度の共同ソリューションは、すでに複数のロボットメーカーの関心を集めており、現在、さまざまなフェーズでの検証が実施され、顧客の商用環境での展開に向けて進んでいる。Seiriosの技術により、非技術系ユーザーを含む誰もがその性能を享受し、シームレスなロボットナビゲーションを体験することができるようになる。さらに、ロボットフリート全体で効率的に拡張することも可能で、ロボットフリート管理者は、1つのシステムで最大100台のロボットを動かし、タスクを委ねることができる。

※1 フリートマネジメント:ロボットを適切に管理し、生産性・安全性・効率性を維持するために運用すること

【Movel AIについて】

 Movel AIは、シンガポールを拠点とするロボットソフトウェア、Deep Tech(ディープテック)のスタートアップ。センサの融合、ビジョン、機械学習・人工知能の技術を組み合わせ、ロボットに人間のような精度と動きを提供する。物流移動の目的で工場の敷地内を横断するAGV(自動搬送ロボット​​)、複数階建てのビル内の構造欠陥をスキャンする検査ロボット、パーソナルモビリティデバイスの自動ナビゲーションを可能にするなど、Movel AIのソリューションは、様々な産業、用途、ニーズに合わせてカスタマイズされている。

【Kudan株式会社について】

 Kudanは、機械(コンピュータやロボット)の「眼」に相当する人工知覚(AP)のアルゴリズムを専門とするDeep Tech(ディープテック)の研究開発企業。人工知覚(AP)は、機械の「脳」に相当する人工知能(AI)と対をなして相互補完するDeep Techとして、機械を自律的に機能する方向に進化させるもの。現在、Kudanは高度な技術イノベーションによって幅広い産業にインパクトを与えるDeep Techに特化した独自のマイルストーンモデルに基づいた事業展開を推進している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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