住友林業、米国で木材コンビナート事業を開始、ルイジアナ州に製材工場取得

■既存住宅事業と連携し、北米での木材活用を本格化

 住友林業<1911>(東証プライム)は7月3日、米国大手製材会社Teal Jones Groupから子会社2社の持分を取得し、米国における初の木材コンビナート事業の展開を発表した。ルイジアナ州の製材工場を拠点に、住宅向け構造部材やマスティンバーなどの生産体制を整備し、米国住宅市場における競争力強化を図る。既存の米国分譲住宅・不動産開発・FITP事業との相乗効果によって、サプライチェーン全体の一体化とバリューチェーンの最適化を目指す。

 TJPD社の工場では年間1,000千m³の原木を加工し、500千m³相当のディメンション材を生産する計画である。生産品は自社事業への供給のみならず外販も行う方針だ。さらに、未利用地を活用しマスティンバーの製造や製材残渣のエネルギー利用も見据える。工場周辺は既存事業の集積エリアであり、安定した原材料供給と住宅建材の需要を背景に、同社のウッドサイクルを米国でも実現していく。

 原材料には米国南東部の在来種であるサザンイエローパインを用い、国際情勢の影響を受けにくい安定供給体制を構築する。また、FITP事業により人手不足やコスト高への対応を図り、製造から施工までの効率化を進める。今後も木材資源のカスケード利用と持続可能な事業運営により、住友林業グループはグローバル規模での脱炭素社会の実現に貢献する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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