ispace、月周回軌道投入成功、月面着陸へのカウントダウン開始

■2カ月の深宇宙航行を経て、クリティカルなマヌーバに成功

 ispace(アイスペース)<9348>(東証グロース)は、ミッション2「SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON」において、2025年5月7日午前5時41分(日本時間)に計画通り月周回軌道投入マヌーバを成功させ、マイルストーンSuccess7を達成した。東京の日本橋ミッション・コントロール・センターから9分間の主推進系燃焼を完了し、ミッション1に続き月周回軌道へのランダーとペイロード輸送能力を実証したと発表。

 深宇宙を約2カ月かけて航行したRESILIENCEランダーは、地球から最も離れた地点で約110万kmに達し、今後は5月28日頃までに月周回軌道上での軌道制御マヌーバを完了させる予定だ。月面着陸へのカウントダウンが開始された。

 ミッション2のRESILIENCEランダーには6つのペイロードが搭載されている。高砂熱学工業<1969>(東証プライム)の月面用水電解装置、ユーグレナの月面食料生産実験モジュール、台湾国立中央大学の深宇宙放射線プローブ、バンダイナムコ研究所の「GOI宇宙世紀憲章プレート」、ispace EUROPEのマイクロローバー「TENACIOUS」、スウェーデンのアーティストによるムーンハウスだ。また、人類の言語と文化遺産を保護したユネスコのメモリーディスクも搭載している。

 ispaceは「Expand our planet. Expand our future.」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組む宇宙スタートアップ企業だ。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、約300名のスタッフが在籍する。最短で2025年6月6日に予定される月面着陸を目指し、後続するミッション3は2026年、ミッション4(旧ミッション6)は2027年に打ち上げ予定だ。ミッション1ではマイルストーン10段階のうちSuccess8まで成功し、着陸シーケンス中の貴重なデータも獲得。現在はその経験をミッション2に活かし、更なる成功を目指している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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