砂糖株が狙い目!国際価格の落ち着きと需要回復で業績上方修正も

■リベンジ消費・インバウンド復活で砂糖株に注目

 今回は、業績相場の第2ラウンドになった場合でも決算発表ロスの夏枯れ相場になった場合でも出遅れ訂正の株高カタリストが期待できる砂糖株を取り上げる。砂糖株は、国際先物価格がやや落ち着きつつも、リベンジ消費やインバウンド向け需要の高水準推移が見込まれることで業績の上方修正や増配の可能性がある。また、MBOに関与する銘柄も一部含まれる話題性もある。

 砂糖株6社のうち、今3月期第1四半期の純利益の前年同期比増益率が最も高かったのは、東洋精糖<2107>(東証スタンダード)で8.7倍だった。塩水港精糖<2112>(東証スタンダード)は、第1四半期の純利益が通期予想に対してほぼ100%となり、大幅な上振れが予想される。これらの銘柄は、ブラジルの天候不順で国際粗糖価格が高騰し、国内の卸売値も42年ぶりの高値となったことで、出荷価格に転嫁して値上げしたことが要因となっている。

 株価は、日本甜菜製糖<2108>(東証プライム)と日新製糖<2117>(東証プライム)が年初来高値を更新しているが、残り4社はまだ割安であり、少ない市場エネルギーでも上値追いが可能な省エネ小型株のメリットもある。特に東洋精糖は、年間100円(前期実績35円)へ大幅増配することで年間配当利回り5.45%となり、全市場ベースの高配当利回りランキングの第16位にランクインする。また、同社はMBOを実施することで話題を集めている。

 以上から、砂糖株は国際先物価格がやや落ち着きもリベンジ消費・インバウンド向け需要が期待材料となり、業績の上方修正や増配の可能性があることからディフェンシブ系バリュー株として注目される。二番手銘柄、三番手銘柄がマーケット状況次第ではトップグループを窺うこともないとはいえない。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る