【どう見るこの相場】師走相場の本命は半導体関連株、対抗は株式分割銘柄、穴は証券株

■師走相場の対抗、ダークホースは新NISA関連株に好走を期待してスタンバイ

 11月24日のブラックフライデーをターニングポイントに、ニューヨーク市場はクリスマスラリー、東京市場は師走相場がスタートする。いやスタートすると期待したい。まさかこれを潮時にクリスマスセール、歳末大売出しが始まるわけはないのである。確かに足元では、経済データや決算発表動向などから米国のFRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締め策の長期化が、ディスインフレどころかオーバーキルとなって景気、企業業績に調整圧力を強めるハードランディング懸念がやや高まっているようではある。

 しかしFRBは、異次元金融政策の出口戦略に躊躇している日本銀行とは異なり、2022年3月以来、政策金利を11回も引き上げており、万一の場合の政策手段を持ち合わせている。来年央と観測されている政策金利の引き下げを前倒しするだけでもクリアできる。来月12月12日、13日に開催されるFOMC(公開市場委員会)で、3会合連続の政策金利据え置きが決定されることも既定事実化しており、クリスマスラリーの追い風になるはずである。

 株式投資を競馬・競輪のギャンブルの当たり馬券・車券に例えて申訳ないが、競馬・競輪の予想紙にならって師走相場の本命、対抗、穴(ダークホース)を予想したい。本命株は、半導体関連株を中心としたグロース株だろう。次回12月のFOMCで政策金利据え置きが決定されれば、長期金利低下の投資セオリー通りに高PER株の割高感が和らぐとしてグロース株シフトが強まるのが第一である。もちろん半導体関連株には半導体需要回復の遅れ、半導体メーカーの生産調整などで住友化学<4005>(東証プライム)などの大手化学株や半導体検査装置のアドバンテスト<6857>(東証プライム)のように業績を下方修正する銘柄も目立った。

 その一方で東京エレクトロン<8035>(東証プライム)やオルガノ<6368>(東証プライム)などの超純水製造装置メーカーが業績を上方修正し、SCREENホールディング<7735>(東証プライム)に至っては、9月中間期業績を下方修正したのに対して3月通期業績は一転して上方修正に踏み切った。今週週明けの21日には米国の画像処理半導体トップのエヌビディアが四半期決算を発表予定であり、この動向次第では「半導体祭り」に沸き立つ可能性もある。

 では対抗株は何か?今週の当コラムでは、来年1月からスタートする新NISA(少額投資非課税制度)関連でこの12月31日を基準日に株式分割を実施する銘柄をマークすることにした。岸田文雄首相が進めている資産所得倍増プランでは、新NISAの非課税の成長投資枠が120万円から240万円に倍増され、積み立て投資枠が40万円から120万円に3倍増されることから、今後5年間でNISA総口座は現在の1700万口座から3400万口座へ、買付額も28兆円から56兆円に拡大させることが目標になっている。マーケットに新規流入するこの投資マネーの受け皿となる可能性が高いのが、投資単位当たりの金額を引き下げ投資しやすい環境を整えるこの株式分割銘柄と想定されるからである。

 12月末割り当てで株式分割を発表する銘柄は、この11月に入ってラッシュとなり、いまのところ21銘柄に達する。実は、NIASがスタートする2014年1月の前月12月も株式分割銘柄が大幅増となった。当時は、売買単位を100株に統一する行動計画も進行中でこの兼ね合いもあったが、今回の株式分割銘柄でも、2013年12月末割り当てで実施した銘柄も含まれる。さらに株式分割だけでなく、業績上方修正や増配、自己株式取得・消却も同時発表したフルセット銘柄のウエートも高い。この新NISA関連株が、師走相場で好走することになれば、必然的に穴株(ダークホークス)は、投資家向けのサプライサイドを担う証券株ということになるはずだ。対抗株、ダークホース株で師走相場にスタンバイしたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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