アスクルはAIで商品横持ち計画を最適化、物流センターと補充倉庫間の商品輸送にAI需要予測モデルを導入

■予測精度の向上と作業工数削減を達成

 アスクル<2678>(東証プライム)は29日、物流センターと補充倉庫間の商品横持ち計画にAIを活用した需要予測モデルを導入し、全国の物流拠点に展開を開始したと発表。AIが「いつ・どこからどこへ・何を・いくつ運ぶべきか」を指示することで、従来の手作業による計画作成からデータドリブンなプロセスに変革し、需要予測の精度と作業効率の向上に貢献している。

 同社は、中期経営計画において在庫商品の拡充を掲げ、品揃えの拡大に取り組んでいる。物流戦略においても、物流センター近郊の補充倉庫に余剰在庫を保管することで、物流センターの出荷能力や間口を最大限活用することを強化している。しかし、物流センターと補充倉庫間での商品横持ちについては、担当者の経験や知見に基づいて手作業で計画を立てる方法では、予測精度にバラつきが生じ、緊急の商品横持ち輸送が頻繁に発生するという課題があった。また、在庫商品の拡充によって補充倉庫の追加や横持ち回数の増加が発生した場合の運用に耐えきれないリスクも抱えていた。

 そこで、同社は自社で開発したAIの需要予測モデルを商品横持ち計画に活用することで、AIで予測した結果に基づいた商品横持ち指示が可能となり、需要予測の精度が向上しただけでなく、作業工数の削減につながった。また、需要予測の精度向上とシステム化により、賞味期限や使用期限のある「期限管理品」を補充倉庫で保管することが可能となり、センター内での商品の移動が削減された。

 同社は、ALP横浜センターにおいて商品横持ち指示の作成工数約75%減/日、入出荷作業約30%減/日、フォークリフト作業約15%減/日の実績を得て、全国の物流拠点に展開を拡大していく予定である。同社はこれからも、デジタルの力で最適な変革を進め、データやテクノロジーを活用したビジネストランスフォーメーションを実現していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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