クリナップは今期の売上高6.2%増、営業利益20.7%増など見込む、前期ようやく価格改定効果が顕在化

(決算速報)

■前3月期は原価低減策推進など奏功し予想を大幅に上振れる

 クリナップ<7955>(東証プライム)が5月8日午後に発表した2025年3月期の連結決算は、「価格改定効果がようやく顕在化してきたこと等により」(発表資料)、24年10月に開示した前回予想を経常利益は74.7%上回るなど、各利益が大幅に上振れる着地となった。営業利益は前回予想の2倍に達し、親会社株主に帰属する当期純利益は前回予想を81.0%上回った。

 新設住宅着工における持家の伸び悩みが続く中、資材価格やエネルギーコスト、物流コスト、人件費等の高騰もあり、厳しい状況で推移したが、原価低減の施策推進や販管費削減を継続的に進めた。売上高は前期比1.6%増の1299億87百万円となり、営業利益は同61.5%増の20億70百万円、経常利益は同44.8%増の26億21百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同17.1%増の17億19百万円だった。

 商品面では、高級価格帯システムキッチン「CENTRO(セントロ)」や中高級価格帯システムキッチン「STEDIA(ステディア)」を中心に、付加価値の高い商品を市場に提供した。さらに、24年9月には普及価格帯システムキッチン「rakuera(ラクエラ)」をモデルチェンジし、商品バリエーションの拡大を図った。また、システムバスルームにおいては、24年2月に新発売した「SELEVIA(セレヴィア)」及び「rakuvia(ラクヴィア)」の定着・拡販に注力し、サニタリー商品のシェア向上に努めた。

 今期・26年3月期の連結業績予想は、「2024中期経営計画(2024-2026年度)」を柱に、「ファン化促進」「専業力強化」を推進し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す。これにより、売上高は1380億円(前期比6.2%増)、営業利益は25億円(同20.7%増)、経常利益は30億円(同14.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億50百万円(7.6%増)を見込む。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ポケモンセンターヨコハマに続く2店舗目、地域活性化にも期待  丸井グループ<8252>(東証プラ…
  2. ■ベンチマークで高評価、企業向けLLMの新たな選択肢  リコー<7752>(東証プライム)は4月3…
  3. ■第1弾の渡航レポート公開、夢への挑戦を可視化  日本航空(JAL)<9201>(東証プライム)は…
2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る