ispace、みずほ銀行から50億円を調達、ミッション推進と技術向上に向けた資金借入を決定

■2025年6月の月面着陸再挑戦に向け運転資金を拡充

 宇宙スタートアップのispace(アイスペース)<9348>(東証グロース)は5月14日、みずほ銀行から50億円の借入を実施することを取締役会で決定したと発表。今回の資金調達は、運転資金の確保を通じて技術開発と事業継続性を高めるためのものであり、具体的には現在進行中のミッション2および将来の後続ミッションの推進に充てられる。資金の実行日は2025年5月15日を予定しており、柔軟な経営判断を可能にする財務基盤の強化を狙っている。

 ispaceは日米欧3拠点でグローバルに宇宙開発を展開しており、2025年1月には日本主導のミッション2の打ち上げを成功させた。最短で同年6月6日に月面着陸へ再挑戦する見込みで、2027年には米国主導のミッション3、日本開発のシリーズ3ランダーを用いたミッション4(旧ミッション6)を予定している。技術の進化と月面輸送サービスの精度向上により、NASAのアルテミス計画にも寄与する計画を持つ。

 ispaceは、「人類の生活圏を宇宙に広げる」ことを掲げる宇宙スタートアップ企業であり、月面資源開発や月面輸送サービス、月データビジネスの実現に取り組む。2010年に設立され、「HAKUTO」プロジェクトでGoogle Lunar XPRIZE最終選考にも進出した実績を持つ。ミッション1で得た成果はミッション2に継承され、以降の計画に活かされている。今回の借入を通じて、持続可能な月面ビジネス構築と将来的な商用化に向けた基盤強化が一層進む見通しだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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