大日本印刷、AI相談員を活用した「メタバース役所×離コンパス」の実証事業で有効性を確認
- 2025/5/21 12:17
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■利用者の85%がメタバース役所のAI相談員との自然な対話を評価
大日本印刷(DNP)<7912>(東証プライム)、日本加除出版、Hexabaseは5月21日、「メタバース役所」上で法律専門知識を持つ「離コンパス」のAI相談員を活用した実証事業を2025年3月に実施したと発表。この実証では、国内7自治体の住民105名が参加し、75件の具体的相談が寄せられた。利用者の属性は女性約55%・男性約45%、年代は40代が約55%を占め、平日昼間だけでなく早朝や夕方以降、休日も含めた24時間体制が評価された。
相談内容は夫婦関係や子育て、職場や仕事など多岐にわたり、特に離婚関連の相談が最多となった。アンケート結果では約85%の利用者がAIとの対話を自然と感じ、約65%が心の軽減を実感。「登録不要」「匿名性の高さ」「24時間利用できる」点が高く評価され、AIだからこそ気軽に相談でき心理的抵抗が低いことが判明した。参加自治体からは、住民にとってアクセスしやすい場の提供と自治体にとって住民の声を拾い上げる新たな接点という双方向のメリットが確認された。
3社は今回の実証結果を活かし、「メタバース役所」での「離コンパス」のAI相談員の改善と新たな付加価値の検討を継続的に進め、行政のDXをさらに支援する。今後はAI相談員の対応分野を家庭・離婚関連だけでなく生活全般の悩み・課題へと拡大し、複雑かつ専門的な課題にはAI相談内容を職員に引き継ぐハイブリッド運用も目指す。DNPは2021年から展開する「XRコミュニケーション事業」の一環として、多彩な表現技術やXR技術を活かし、多様な価値創出に取り組んでいく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)