日立、水戸に次世代エレベーター開発施設を新設、国内需要の8割に応える次世代機種の開発体制を整備

■「G1TOWER」隣接地に2025年7月着工、27年2月運用開始

 日立製作所<6501>(東証プライム)と日立ビルシステムは6月9日、茨城県ひたちなか市の水戸事業所に次世代エレベーターの開発を担う新施設を建設すると発表。標準型エレベーターの次期モデルや老朽機のリニューアル対応型の開発を加速する拠点と位置づけ、2025年7月に着工、2027年2月の使用開始を予定する。建設地は、地上高213メートルを誇る国内最高の研究塔「G1TOWER」隣接地であり、高度な試験設備との連携も視野に入れる。

 今回の計画は、昇降機開発体制の集約と効率化を目的としており、水戸事業所では新設・リニューアル製品の研究開発を担い、東京都足立区の亀有総合センターは保守サービスやビルIoT「BuilMirai」の開発に特化する体制とする。こうした役割分担により、開発スピードと技術革新力の両立を図る構えだ。

 日立グループは、ITによるスマートモニタリング、高品質な製品、現場力のあるOT技術を融合させることで、安全・安心・快適な都市空間の創出に貢献する方針を掲げている。今回の施設新設は、ビル設備の環境性能向上と都市のウェルビーイングを支える基盤整備の一環といえる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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