西部技研、約10億円の大型案件受注、リチウム電池工場向け設備をインドで初導入

■中国子会社が主導、EV関連分野で存在感

 西部技研<6223>(東証スタンダード)は6月9日、同社の連結子会社である西部技研環保節能設備(常熟)有限公司が、インド大手車載電池メーカー向けに有機溶剤回収装置を受注したと発表。納入先はインドの新工場で、受注金額は約10.6億円に上る。対象はリチウムイオン電池の製造工程において欠かせない装置であり、同社がこれまで中国で積み上げた納入実績と信頼が評価された結果とされる。納入は2025年第4四半期から2026年第1四半期にかけて予定されている。

 受注内容の詳細は営業秘密の観点から一部非開示となっているが、今回の取引において同社と受注先との間に特別な資本・人的関係は存在しない。西部技研環保節能設備(常熟)有限公司は、2007年に設立された西部技研の100%連結子会社で、中国市場を中心にVOC(揮発性有機化合物)濃縮装置などの製造販売を手掛けている。資本金は1億3,917万6,640人民元に上る。

 今回受注した有機溶剤回収装置は、独自の循環システムを活用し、省エネ性と高効率な溶剤回収を実現した環境配慮型の設備である。特にリチウムイオン電池製造時に用いられる有機溶剤の回収用途で需要が高まりつつあり、環境負荷を低減する手段として注目されている。なお、2025年12月期と2026年12月期に売上計上を予定しており、25年期の連結業績予想には既に織り込まれている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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