ノイルイミューン・バイオテック、NIB103治験届提出完了、ノイルイミューンが第Ⅰ相試験へ前進

■タカラバイオと共同開発、固形がん治療薬の新展開

 ノイルイミューン・バイオテック<4893>(東証グロース)は6月9日、固形がんを対象とする次世代免疫細胞療法「NIB103」について、第Ⅰ相臨床試験の治験計画届を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出し、所定の調査が完了したと発表した。NIB103は、同社が最優先パイプラインと位置付けている治験薬であり、かつては武田薬品工業<4502>(東証プライム)が開発を担っていたが、戦略的理由により開発権が返還されていた。

 同試験は、既存の標準治療がない、もしくは標準治療に耐えられないMesothelin発現の進行性または転移性固形がん患者を対象とし、12〜30症例に対して安全性と忍容性を主目的に、抗腫瘍効果および細胞動態の評価を副次目的に実施される予定である。また、ノイルイミューンは、2024年9月にタカラバイオ<4974>(東証プライム)と日本国内での共同開発契約を締結しており、国内での製造体制も整えている。

 NIB103は、独自の「PRIME技術」を搭載したCAR−T細胞による免疫療法であり、多様な医薬品創出が期待されている。現時点で2025年12月期業績への影響は軽微とされるが、今後の試験結果を踏まえて、次段階の臨床試験が進められる見通しである。ノイルイミューンは「がんを克服できる社会の創生に貢献する」ことを理念に掲げ、革新的な医療技術の実用化を推進している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  2. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  3. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  4. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…
  5. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  6. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る