インフォマート、洋菓子世界大会優勝シェフが在籍するアクアイグニス、「BtoBプラットフォーム 受発注」の導入で照合作業を約3時間から10分に短縮

■事務作業の削減で大会準備やクリエイティブな仕事にかける時間を捻出

 デジタルの力で業務を効率化するインフォマート<2492>(東証プライム)は7月31日、同社が提供する「BtoBプラットフォーム 受発注」がアクアイグニス(本社:東京都中央区 代表取締役:立花 哲也)に導入されたことを発表した。

(取材協力)コンフィチュール アッシュ 統括責任者 籏 雅典

【アクアイグニスより伺った導入理由・効果等】

■「BtoBプラットフォーム 受発注」導入前の課題

 アクアイグニスは、癒しと食をテーマにした三重県湯の山の複合温泉リゾート施設である。洋菓子の統括責任者を務める籏 雅典シェフは、フランスで開催された洋菓子世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2025」に日本代表として出場し、優勝を果たした。

 導入前は、発注業務はFAX、商品管理はExcelで手作業を行っており、毎月のシート更新など非効率な業務が発生していた。特に月末の請求書と納品書の照合作業は負担が大きく、約50社の仕入れ先と数百万円規模の発注金額をExcelで1行ずつ確認する作業に毎月3時間ほどかかっていた。さらに週3回程度のFAX発注では100枚近い注文書が発生し、紙の消費量も多かった。

 また、包材や箱、シールなど資材の複雑な発注ルールが属人化しており、若手育成の妨げとなっていた。これらの課題により、事務作業に多くの時間を割かざるを得ず、大会準備や洋菓子の品質向上、若手育成といった本来の業務への注力が難しい状況であった。

■導入の決め手

 手作業による煩雑な事務作業や業務の属人化を解消し、仕事全体の質を向上させたいと考えていた。業務時間が他社と比較されることも多く、スタッフのプライベートな時間確保が重視される時代であることから、一刻も早く業務効率化に取り組むべきだと判断し、以前から知っていた「BtoBプラットフォーム 受発注」を導入した。

■導入効果

(1)毎月の請求書・納品書の照合作業が約3時間から10分に短縮

 発注の手間が大幅に削減され、スマートフォンから発注可能になったことで、業務全体の時短につながった。FAXとは異なり、納期や発注履歴が画面上で誰でも確認できるため、担当者間の確認作業が不要になった。月締めの請求書と納品書はシステム上で自動照合され、これまで3時間かかっていた作業が10分程度に短縮された。さらにFAX発注は10分の1に減少し、紙の削減効果も大きい。

(2)棚卸機能の活用で棚卸作業と原価計算を省力化

 棚卸機能により月1回の棚卸作業が円滑になり、リアルタイムで原価把握が可能となった。これによりスタッフ全員が最新情報を共有できるようになり、分業体制が整った。有給休暇の取得促進につながるだけでなく、スタッフ一人ひとりに仕入れや金額への責任感が芽生えた。

■今後の展望

 今の時代、商品を並べるだけでは売れない。商品の魅力をどう見せ、どんな体験を提供するかといった付加価値が求められていることを大会を通じて強く感じた。発注業務のシステム化で仕事が平準化され、専門性を磨いたり、自身の強みを伸ばす時間が増えている。若い世代には新しい価値を創造し、人を惹きつける視点を持って先頭に立ってほしい。

 自らも統括者として業務をよりシンプルかつ効率的にし、若手がやりたいことに集中できる環境を整えたい。その先に世界で活躍できる人材が育つことを期待し、裾野を広げていきたい。

■サービス概要

 「BtoBプラットフォーム 受発注」は、外食・給食・ホテル等と取引先である卸・メーカー間の受発注・
 請求業務を行えるクラウドサービスである。日々の受発注から請求処理までをデジタル化し、計数管理を一元化することで、業務効率化、時間短縮、コスト削減、生産性向上を実現する。2025年7月現在で5万社以上が利用している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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