池上通信機、固定資産を売却、2027年3月期に特別利益12億円を計上へ

■川崎市の事務所・サービス拠点を売却、グループ機能を藤沢へ移転

 池上通信機<6771>(東証スタンダード)は9月17日、固定資産の売却を発表した。売却対象は神奈川県川崎市に所在する土地2,455.80平方メートルと建物4,877.95平方メートルで、事務所・サービス拠点として利用されてきた。売却理由は経営資源の有効活用と資産効率の向上であり、同社は藤沢市のシステムセンター新棟建設に伴い、グループ会社テクノイケガミが使用していた機能を集約・移転する計画を進めている。

 この移転により、開発・設計から製造、検査、アフターサポートまでを同一拠点内で完結させることが可能となる。業務効率の向上や運営コスト削減が期待され、同社は事業体制の最適化を図る方針だ。売却で得た資金はM&A、DX推進、人材投資など成長分野へ再投資し、企業価値の向上を目指す。売却先は国内法人であるが、秘密保持契約により名称と売却価額は非開示とした。資本・人的・取引関係も特筆すべきものはない。

 決議は9月17日の取締役会で行われ、契約締結は9月末、物件引渡は2026年12月を予定している。今回の売却により、2027年3月期決算で特別利益約12億円の固定資産売却益を計上する見込みだ。同社は必要に応じ追加の情報を適切に開示していくと説明している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■離職率低下と顧客満足向上を実証、省人化潮流に逆行する人材重視戦略  「丸亀製麺」主力のトリドール…
  2. ■ビーム整形と出力平準化技術を融合し大気揺らぎを克服  NTT<9432>(東証プライム)と三菱重…
  3. ■航続距離650キロを実現、日野が新型FCV大型トラック投入  日野自動車<7205>(東証プライ…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る