ケイファーマ、アルフレッサと再生医療で業務提携、KP8011の流通体制構築へ

■ES細胞由来心筋治療の社会実装へ、流通・供給網の整備を共同で推進

 再生医療ベンチャーのケイファーマ<4896>(東証グロース)は、医薬品卸大手アルフレッサと再生医療等製品の製造販売および流通・販売体制の構築に向けた業務提携基本契約を締結したと発表。ケイファーマはES細胞由来心筋細胞「KP8011」など心不全治療用細胞製品の開発を進めており、再生医療の社会実装には製造から流通、医療機関供給まで一体化した体制の構築が不可欠だと判断した。アルフレッサは広域物流網と医療機関との取引基盤を有しており、両社は早期の事業化と普及を目指す。

 提携により、アルフレッサはKP8011の国内における独占的販売権を取得し、治験薬供給や販売後の流通も担う。ケイファーマは製造開発に専念し、物流や地域医療機関連携などのノウハウを活用して市場展開を図る。また両社は安定供給体制の構築に加え、将来的な生産拠点や品質管理体制の整備も検討する。アルフレッサにとっても再生医療領域の新規収益機会となり、既存の医薬品流通事業とのシナジー創出が期待される。

 資金面では、ケイファーマはアルフレッサを引受先とする第1~第3回転換社債型新株予約権付社債を総額15億円発行する。払込期日は2025年11月21日で、転換価額は427円、転換請求期間は2025年12月5日から2028年11月20日までとした。調達資金はKP8011の治験・製造体制整備や運転資金に充当される予定である。アルフレッサは出資と販売協力の両面で関与を深め、再生医療の事業化に向けた長期的パートナーシップを構築する方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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