三菱UFJ銀、OpenAIと戦略的協業契約、AI活用で全3万5000人が生成AI導入へ

■「ChatGPT Enterprise」を本格展開、業務効率と判断高度化を推進

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)<8306>(東証プライム)の連結子会社である三菱UFJ銀行は11月12日、米OpenAIと生成AI活用に関する戦略的協業契約を締結した。これにより実証段階から本格運用に移行し、2026年1月以降、同行の全行員約3万5000人が「ChatGPT Enterprise」を日常業務で利用できるようにする。文書作成、顧客応対、分析などの業務効率化と高度化を進め、行員がより創造的な判断や対話に集中できる環境整備を目指す。

 同行とOpenAIは、AI浸透を全社的に推進するため「Hello,AI@MUFG」活動に連動し、教育プログラムを共同展開する。AIを活用できる人材「AIチャンピオン」の育成を進め、組織改革を促す。また、両社は四半期ごとのビジネスレビューを通じ、戦略・プロダクト・サービスの三領域で協働。MUFGはOpenAIの最新モデルを迅速に導入し、生成AIの技術的優位性を経営基盤に取り込む。

 さらにリテール分野では、グループのサービスブランド「エムット」を中心にAIによる個別最適化を推進する。具体的には、アプリ上でパーソナライズされた提案を行う「AIコンシェルジュ」、申込支援チャット「エムットクイックスタート」、ChatGPT連携型家計相談、決済連携を目指す「Agentic Commerce」対応の4施策を展開予定である。MUFGとOpenAIは、金融とAIの融合による新たな産業標準の確立を通じ、社会的価値創出と持続可能な未来への貢献を図る方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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