クリーク・アンド・リバー社の第1四半期連結決算は営業利益が33%増加

■新型コロナの影響あったが通期予想は同25%増などを据え置く

クリーク・アンド・リバー社<4763>(東1)が7月9日に発表した2021年2月期・第1四半期(2020年3~5月)の連結決算は、売上高が前年同期比15.2%増加して94.86億円となり、営業利益は同33.2%増加して10.49億円となった。

■番組クリエイター、医師など替えの利かない人材事業が好調

 新型コロナウイルス流行によりアパレル店舗の運営代行事業などに影響が出たものの、主事業のひとつのクリエイティブ分野では、人材派遣などのエージェンシー事業でTV番組制作クリエイター、医師、ITエンジニア、弁護士、ファッションデザイナー、シェフ、プロフェッサー、舞台芸術家など、替えの利かない専門的な能力を有するプロフェッショナルに対するニーズは底堅く、前年同期を上回って推移した。YouTube(ユーチューブ)や電子書籍などのライツ事業も堅調に推移した。

■YouTube事業は企業やTV番組からの運用受託など増加

 利益面では、この売上高増加効果に加え、新規事業の着実な進展による損益改善、役職員の働き方改革、経費抑制などが寄与し、四半期純利益は同40.1%増加して7.09億円となった。

 映像・テレビ・映像技術関連のエージェンシー事業では、制作スタジオを中心にTV番組の企画・制作力を強化し、バラエティ、情報、ドキュメンタリーなど地上波、BS番組の需要増に対応するとともに、動画配信サービスへの取り組みを積極的に推進している。会計・法曹分野は好調で、セグメント利益は19%増加した。

 YouTube「オンラインクリエイターズ(OC)」の運用では、動画の再生回数が堅調に推移している他、企業やTV番組のYouTubeチャンネルの運用受託が増加している。また、10代に圧倒的な人気のYouTubeチャンネル「超十代チャンネルULTRA TEENS Channel」を19年3月から(株)超十代と共同で運営。ヴァーチャルYouTuber(VTuber)等への対応も強化し。急成長する動画市場への取り組みを加速している。

 通期・21年2月期の連結業績予想は期初の数値を据え置いた。第1四半期で新型コロナウイルス流行の影響を吸収し、現時点では予想を修正するまでの事象は生じていないと判断。売上高は400億円(前期比21.4%増)、営業利益は26億円(同24.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16億円(同17.7%増)、1株利益は74円72銭。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  2. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…
  3. ■メガバンク株は業績修正や自己株取得が焦点、再編思惑も視野  銀行株やコメ関連株は盆休み明けの注目…
  4. ■日経平均史上最高値更新、夏枯れ懸念を払拭  前週末15日のマーケットは、お盆を象徴するかのように…
  5. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  6. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る