国内不正検知大手のインテリジェントウェイブはカード不正利用の検知精度向上の実証実験に成功しシリコンバレーの新AI技術「RIME」を採用

■不正利用の検知精度が向上、不正利用被害の削減に貢献

 国内で高まるカード不正利用被害への対策の一環として、インテリジェント ウェイブ(IWI)<4847>(東1)は9月28日、AIセキュリティベンチャーであるRobust Intelligence社(本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州:RI)のAIエンジン「RIME」による、IWIが提供する不正検知ソリューションのひとつである「FARISスコアリングサービス」の不正検知精度向上、AIチューニング負荷の軽減に関する実証実験に成功し、正式に「RIME」を採用したと発表。

■IWIの不正被害削減を目的とする取組み

 昨今、キャッシュレスによるトランザクション量が増加し、連れて不正取引についても増加の傾向がみられている。カード決済の不正検知業務負荷はコロナ禍における非接触ニーズの高まりも背景にあり、今後も増大していくことが考えられる。IWIでは、カード発行会社(イシュア)をはじめとする顧客の課題解決のため、不正検知分野において、スコアリングの研究、不正アタックに対する自動防御機能、不正情報の共有システム等、様々な取組みを開始している。その取組みの一つとして、IWIが提供するFARISスコアリングサービスの検知精度向上に向けた実証実験を行った。

■RIMEの機能

 RIMEは、蓄積されたビッグデータから、既存運用中の機械学習モデルやルールの弱点を発見する製品。モデルに対し様々なテスト(AI Stress Testing)を走らせることによって機械学習モデルの修正点を特定し、AI運用の改善を行うことが可能。

■実証実験の概要

 IWI開発の不正検知システムに対して、RIMEを用いて以下のとおり実験を行った。

(1)不正利用が行われたかを判断する既存のスコアモデルに対し、RIMEによるモデルチューニングを実施したところ、カード利用阻害および不正被害の検知精度が向上した。

(2)RIMEを用いてスコアモデルの生成後、個社に合わせたチューニングを実施したところ、不正被害の検知精度が向上した。

■不正検知システムについて】

 IWIは、カード不正利用を検知し、不正な取引による被害を防止するため、不正検知システムを開発している。あらかじめ設定したルールとスコアリング機能を基に、リアルタイムで不正利用を検知することが可能なシステム「ACEPlus」、また、「ACEPlus」の機能一式を提供するクラウドサービスである「IFINDS」を提供し、国内の高いシェアを獲得している。

■FARISスコアリングサービスについて

 FARISスコアリングサービスは、上記不正検知システムにおけるスコアリング機能の精度向上のため、AIを駆使した高度なアルゴリズムを搭載したサービス。同サービスの更なる精度向上のため、RIMEを継続的に利用することを決定致した。不正利用被害の削減に向けて、今後も検知精度向上のための開発・検証を行っていくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■7日間摂取試験でBCAAやタウリン増加、血液健全性を維持  吉野家ホールディングス<9861>(…
  2. ■日本味と匂学会で優秀発表賞を受賞、応用研究に期待  花王<4452>(東証プライム)は9月24日…
  3. ■GHG削減価値をデジタル証書化、荷主に割り当て  商船三井<9104>(東証プライム)は9月19…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る