インテージHDグループのインテージヘルスケアと名古屋大学はAI創薬を活用した胃酸抑制剤に関する共同研究を開始

 インテージホールディングス(インテージHD)<4326>(東証プライム)グループのインテージヘルスケアと国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学(本部:愛知県名古屋市、総長:杉山直)は2月22日、AI創薬による胃酸抑制剤の共同研究を開始したと発表。

■共同研究の概要

 名古屋大学細胞生理学研究センターおよび同大学大学院創薬科学研究科が行う「胃酸抑制剤に関する研究」の研究開発テーマにおいて、インテージヘルスケアなどのもつAI創薬プラットフォーム「Deep Quartet(ディープカルテット)」をはじめとする技術を活用し、化合物(新薬の候補となるもの)のデザインを行う。名古屋大学は提供される新規化合物の化学合成と評価実験、および結合構造解析を行うことで新薬開発を目指していく。

■共同研究の背景

 名古屋大学では、同大学細胞生理学研究センターの阿部一啓准教授が行う、X線結晶学や電子顕微鏡による胃プロトンポンプ(※1)の構造解析によって、胃酸抑制剤の作用機序などを明らかにしていく研究や、同大学大学院創薬科学研究科横島聡教授が行う、天然物のもつ複雑な構造の合成研究を進めてきた。

 インテージヘルスケアは株式会社理論創薬研究所、株式会社アフィニティサイエンスとともに、AI創薬による実践的な新規化合物デザインを製薬企業および大学などの研究機関と進めている。

 今回の共同研究に先行して行われた両者の取り組みからは、すでにAI創薬による新規化合物とクライオ電子顕微鏡(※2)による構造解析の結果が得られており、今後論文などでの発表も計画している。これまでの両者の成果を基盤とし、新規性・特許性のある化合物をデザインすることで、新たな胃酸抑制剤の開発を目指していく。

 また、この共同研究はインテージヘルスケアが実施する「インテージヘルスケアAI創薬アカデミックプログラム(INTAGE Healthcare AI drug discovery Academic Program:IAAP)」の一環として実施するもの。

※1:胃プロトンポンプ:胃の表面にある膜タンパク質で、胃酸(H+)を細胞内から胃の中へと輸送する膜タンパク質であり、胃酸に関連する疾患(胃潰瘍、逆流性食道炎等)の治療のためのドラッグターゲットのこと
※2:クライオ電子顕微鏡:細胞や生体分子を無固定・無染色の状態で観察する手法のことであり、タンパク質などの分子構造解析を結晶化せずに行うことが出来る

【「インテージヘルスケアAI創薬アカデミックプログラム」について】

 AI創薬プラットフォーム「Deep Quartet」などAIによる計算アプローチにより新薬開発の化合物探索及び化合物デザインを行うとともに、インテージヘルスケアが化合物の提供までを行うことにより、アカデミアの持つ研究テーマにおいて医薬品候補化合物を見出す共同研究によるスタートアッププログラム。

 アカデミアのもつ研究テーマとモデルに対して、インテージヘルスケアらがAIによる化合物デザインを行い実際の化合物までを提供、アカデミアにてin vivo ないしは in vitroの評価実験を行い、新薬の候補化合を見出そうとするもの。

このプログラムによりAI創薬による医薬品開発を促進し、加速させていく。

【「Deep Quartet(ディープカルテット)」について】

 AI創薬プラットフォーム「Deep Quartet」は、インテージヘルスケアと株式会社理論創薬研究所、株式会社アフィニティサイエンスが3社連携で提供するサービス。「Deep Quartet」は、深層強化学習の技術である(1)Deep reinforcement learning、ファーマコフォアモデルを用いるソフトウェア(2)LigandScout、網羅的なターゲット予測を可能とする機械学習ベースの技術(3)CzeekSを組み合わせた一連のフローであり、ここに(4)メディシナルケミスト(有機合成化学者)の知見を加えることで、Quartet(四重奏)によるAI創薬プラットフォームを実現している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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