アスクルが開発したAIで発注量を平準化、花王・コクヨとの共同実証実験で物流の効率化と環境負荷の低減を実現

■AIで発注量を平準化し物流の効率化とCO2削減に成功

 アスクル<2678>(東証プライム)は30日、花王<4452>(東証プライム)、コクヨ<7984>(東証プライム)と共同で「発注量の平準化に関する実証実験」を行ったと発表。この実証実験は、アスクルが開発した独自のAIを活用して、サプライヤーへの発注量を平準化し、物流の効率化とCO2削減を目指すものである。2022年4月から2023年1月までの期間において、CO2排出量を5.1トン、輸送台数を205台削減するなどの成果を得た。

 アスクルは、「ホワイト物流」推進運動に賛同し、2019年に自主行動宣言を提出している。その一環として、今回の実証実験を実施した。同実証実験では、アスクルがEC事業者起点でAIを活用した「発注量平準化のシステム」を開発した。このシステムは、サプライヤーの使用する輸送車格と各車格で輸送できる物量を取り込み、1週間分の需要予測・需要変動のデータと突き合わせてアスクルからサプライヤーへ発注する。発注量を「輸送車両の車格単位での発注量」としたことで、発注の時点で高積載となる仕組みを確立した。

 同実証実験を通じて発注量の平準化を図ったことにより、輸送に用いる車両数を削減し、同一の物量に対して排出CO2を削減させる成果を得た。また、輸送する物量の平準化でトラック積載率が向上し、サプライヤー・アスクル物流センターの庫内作業も効率化した。これを受け、アスクルは2023年2月から同実証実験を他サプライヤーにも展開し、取り組みを拡大している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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