
■2025年度にかけて営業・間接部門中心に再設計
パナソニック ホールディングス<6752>(東証プライム)は、構造的課題の解決を目的としたグループ経営改革を進めており、その中心施策として人員の適正化を発表した。2026年度に6,000億円以上の調整後営業利益を目指し、2024年度比で1,500億円超の収益改善を見込む。うち約700億円は人員の見直しによる効果である。改革では本社本部・家電・事業部門の効率化や拠点統廃合、赤字事業の終息などを含む。
人員適正化の具体策としては、営業・間接部門を中心に業務を再設計し、社員一人あたりの生産性を向上させる体制を構築する。対象はグローバルで10,000人規模におよび、国内外でそれぞれ5,000人程度の削減を想定。2025年度を通じて段階的に実施され、各国の法令を順守したうえで進める。再編は単なる削減にとどまらず、持続的成長を支える組織基盤の再構築を意図している。
この構造改革に伴い、2025年度には1,300億円の構造改革費用を計上し損失が見込まれている。これは当日の決算短信にも織り込まれているが、最終的な人員数等によって変動の可能性がある。2026年度以降の業績影響は現在精査中であり、変更があれば速やかに公表するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)