三菱電機、米スタートアップSolestial出資、宇宙向け太陽電池分野で競争力強化へ

■小型衛星時代に対応する次世代太陽電池への投資

 三菱電機<6503>(東証プライム)は5月22日、グローバル・ブレインと共同で運営するCVCファンド「MEイノベーションファンド」により、米国のスタートアップ企業Solestial, Inc.へ出資したと発表。Solestialは、シリコンヘテロ接合技術を用いた宇宙向け太陽電池セルを開発・製造しており、その製品は高い放射線耐性に加えて低価格、軽量、短納期といった特長を持つ。こうした技術は、近年加速する人工衛星の小型・低軌道化といった市場ニーズへの対応に有効である。

 衛星打ち上げ数が急増する中、太陽電池セルの供給不足が懸念されている。Solestialの太陽電池は、その技術的優位性からこうした課題の解決手段として注目されている。三菱電機は、今回の出資により同社の技術を自社の宇宙事業に取り込み、全体の競争力強化を図る構えである。

 Solestialは2013年に設立され、米アリゾナ州に拠点を構える。太陽光発電モジュールを含む宇宙向け製品の開発に注力しており、今後の市場拡大が見込まれている。三菱電機グループは、デジタル基盤や循環型エンジニアリングの推進を通じ、より持続可能な社会への貢献を目指しており、今回の出資もその一環と位置づけられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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