アストロスケール、英国発・宇宙デブリ除去衛星「ELSA-M」、詳細設計審査を完了

■世界初の多衛星対応EOLミッション実現へ前進

 持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ除去を含む軌道上サービスに取り組むアストロスケールホールディングス<186A>(東証グロース)の英国子会社Astroscale Ltd.(アストロスケール英国)は6月4日、複数の使用済み人工衛星を除去する「ELSA-M」の詳細設計審査(CDR)を完了したと発表した。同衛星は、インターフェイスを備えた衛星を対象に軌道離脱を実行するEnd-of-Lifeサービスとしては世界初の試みであり、2026年の打上げが予定されている。欧州宇宙機関(ESA)とEutelsatが主導するSunriseプログラムを通じて、英国宇宙庁の支援を受けている同プロジェクトは、アストロスケールが主体となって推進し、ESAとEutelsatによる共同出資によって成り立っている。

 このミッションは、英国オックスフォードシャーのハーウェルキャンパスにて設計・製造され、ESAとEutelsatの代表からなるチームによって審査を通過した。ELSA-Mは、衛星とのランデブや近傍運用(RPO)を高度化し、衛星の捕獲能力を強化。循環型宇宙経済の実現に資するだけでなく、英国のISAM(軌道上サービス・組立・製造)分野の競争力を高める重要な成果となった。関係者は、Sunriseプログラムにおける多国間の協力を称賛しつつ、宇宙の持続可能性実現に向けた技術革新への期待を示している。

 ELSA-Mは、2021年に打ち上げられたELSA-dの後継機として、模擬デブリの捕獲や遠距離からの接近技術を向上させている。現在はフライトモデルの組立や試験などを含むフェーズ4にあり、Eutelsat OneWebの衛星と実際に軌道上でドッキングを行う実証を控える。アストロスケールは、日本、英国、米国などで事業を展開し、JAXAやESAなどと連携しながら、宇宙におけるサステナビリティの確保を目指す軌道上サービスの世界的リーダーとして存在感を強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■大阪・関西万博で下りスループット約24%改善、首都圏施設で運用開始  ソフトバンク<9434>(…
  2. ■激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは  CEメディアハウスは1月27日、ニューズウィーク日本版…
  3. ■TOB80社、MBO32社と高水準を維持  東京商工リサーチは1月20日、2025年に上場廃止を…
2026年3月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

ピックアップ記事

  1. ■経営統合や事業転換、ブランド強化など多様な狙いが背景  社名変更は、経営統合、事業構造転換、持株…
  2. ■4月相場を直撃する「トリプル安」、新年度相場は出鼻から波乱含み  4月1日は元来、証券業界にとっ…
  3. ■JR東日本、約40年ぶり運賃改定で鉄道株に注目  JR東日本<9020>(東証プライム)は3月1…
  4. ■中東情勢の行方が左右する「彼岸底」シナリオと原油危機回避の可能性  願わくば少なくともアノマリー…
  5. ■投資バリューは中立も株価材料として機能する局面も  株式市場は3月相場入りを控え、株式分割銘柄の…
  6. ■東京市場、株式分割ラッシュ拡大、値がさ化の進行が契機  3月相場は、また「二日新甫」である。「二…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る