
■高精細観測可能な新型衛星が中傾斜軌道へ
QPS研究所<5595>(東証グロース)は6月4日、小型SAR衛星「QPS‐SAR11号機(ヤマツミ‐Ⅰ)」を6月11日に米国ロケット・ラボ社のElectronロケットで打ち上げる予定と発表。同ミッションは、同社とロケット・ラボ社による8機の衛星打上げ契約のうち第3回目にあたり、「The Mountain God Guards」と命名された。打上げはニュージーランド・マヒア半島から行われ、衛星は高度575kmの中傾斜軌道に投入される見込みである。
ヤマツミ‐Ⅰは、2025年における3機目の打上げであり、同社の新拠点「Q‐SIP」の稼働後、開発と製造が順調に進行していることを象徴している。今回の衛星名は日本神話に由来し、ミッションマークには富士山と都市景観が描かれている。傾斜軌道の観測域には大都市圏が多く含まれ、経済活動の可視化にも貢献が期待される。
QPS研究所は、高精細な観測が可能な独自開発の展開式アンテナを搭載した小型SAR衛星「QPS‐SAR」を用い、2028年までに24機、最終的には36機の衛星群による準リアルタイム観測サービスの実現を目指している。福岡に本社を構える同社は、九州大学の技術を礎に国内外のパートナー企業と連携し、日本の宇宙産業の発展に取り組んでいる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)