住友ゴム、3Dプリンター用新素材を開発、本格的なゴム製品が製造可能に

■2000万回の圧縮に耐える素材を実現

 住友ゴム工業<5110>(東証プライム)は6月19日、3Dプリンターで加工できる新しいゴム材料を開発したと発表した。従来のゴムライク樹脂とは異なり、同社のタイヤ開発で培った独自技術を活用し、高い復元性と圧縮耐久性を備えたゴム素材の製造に成功した。従来の3Dプリンターでは困難だった弾力性やすべりにくさなど、ゴムならではの特性を活かした造形が可能となる。

 この新素材は、2,000万回に及ぶ繰り返し圧縮試験にも耐える圧縮耐久性を持ち、光造形式3Dプリンターにより短時間で高精度に成形できる特長がある。応用例としては、ロボットの指先部分や、臓器の弾性を再現した医療用シミュレーションモデルなどが想定されており、同素材は産業分野の幅広い用途での活用が期待されている。

 同社は2026年中の事業化を目指して研究開発を加速しており、開発品はすでに「TCT Japan 2025」などの専門展示会や大阪・関西万博「住友館」でも展示されている。今後、医療、自動車、ロボット、スポーツ分野などでの利用拡大が見込まれており、3Dプリンターの適用領域を大きく広げる素材として注目を集めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る