フジ・メディアHD、旧村上ファンド系レノの買収に対抗策!「ポイズンピル」も視野に

■買収防衛策を導入!レノの追加取得に「待った」

 フジ・メディア・ホールディングス<4676>(東証プライム)は7月10日、株式会社レノなどによる大規模買付行為に対応する「会社の支配に関する基本方針」と「対応方針」を公表した。2025年1月以降、レノ、野村絢氏、エスグラントコーポレーション、シティインデックスファーストの4者(レノ他)が同社株式を継続的に取得し、7月1日時点で保有割合は15.06%に達した。レノ他は最大33.34%までの買増しを検討しているとされるが、これまでに具体的な買付提案や経営方針の説明は行われていない。

 レノの役員には、かつて「村上ファンド」と呼ばれた投資ファンド出身者が多く在籍している。中でも村上世彰氏とその長女・野村絢氏は、過去に日本放送や東京スタイルなどで企業への経営関与を試みた経歴を持つ。今回のフジ・メディアHDへの株式取得に際しても、子会社のスピンオフや資産活用を示唆する発言が確認されており、資本政策を通じた経営介入の意図がうかがえる。特に観光事業子会社の「SANKEI BIZ」などが対象となる可能性がある。

 フジ・メディアHDは、独立社外取締役6名を含む取締役会の全会一致により対応方針を決議し、同日付で独立委員会を設置した。委員会は、買付者の意図や情報開示状況を精査し、新株予約権の無償割当(ポイズンピル)の是非を判断する役割を担う。対抗措置の発動には株主意思確認総会による承認が前提とされており、株主利益に沿った透明性と正当性を重視した体制が整備された。

 今回の対応方針は、株式の大量取得を伴う企業支配に対し、株主に必要な情報と検討期間(60営業日)を確保する仕組みを備えている。放送業界における外資規制とともに、コンテンツ産業の独立性維持も課題となる中、旧村上ファンド系のレノとフジ・メディアHDの攻防は、メディア企業のガバナンスと資本政策の在り方を問う重要な局面を迎えている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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