ユーグレナ、マレーシア商業プラントへの15%出資完了、バイオ燃料事業の最重要マイルストーンを達成

■マレーシア拠点、2028年下半期稼働で年最大300億円売上見込む

 ユーグレナ<2931>(東証プライム)は7月17日、マレーシアで推進中のバイオ燃料製造プラント事業に関して、同プラントの建設・運営を担う合弁会社への出資比率を15%に引き上げたと発表した。年間約10万KLのバイオ燃料取扱量を確保できるようになり、SAF(持続可能な航空燃料)やHVO(次世代バイオディーゼル燃料)の商業化に向けた取り組みにおける重要な進展となった。プラントは2028年下期に稼働開始を予定しており、最大300億円の売上高、60億円超の税引前利益を見込む。

 同プラントはPETRONAS社とEni社の子会社との3社で進める合弁プロジェクトであり、マレーシア南部ジョホール州のPIC(ペンゲラン統合コンプレックス)内に建設される。SAFとHVOを柔軟に生産できる体制を持ち、使用済み植物油や動物性油脂、植物油の廃棄物などを原料とし、今後は微細藻類からのバイオマス原料の活用も視野に入れている。年間製造能力は最大72.5万KLで、アジア最大級のバイオ燃料製造施設となる見込みだ。

 ユーグレナは2024年7月に最終投資決定を完了し、12月に合弁会社を設立。今回の出資比率引き上げにより、コールオプションを行使した結果、商業規模の燃料供給力を確保した。さらに原料の安定供給体制確立に向け、アジアを中心にパートナー開拓を進めるとともに、2030年代前半の微細藻類による商業生産開始を目指し、研究開発も加速させている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■昔ながらの味わいを現代風にアレンジ、全国スーパーなどで展開  第一屋製パン<2215>(東証スタ…
  2.  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)傘下の日清食品は8月18日、「カップヌードル…
  3. ■世界が注目する学問を豊富な事例とイラストで紹介  学研ホールディングス<9470>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  2. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  3. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…
  4. ■総裁選関連株が再び脚光、政権交代期待が市場を刺激  今週の最注目銘柄は、さいか屋<8254>(東…
  5. ■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる  日本取引所グループ<8697>は9月24日、今…
  6. ■石破首相辞任表明後も市場は急落回避、投資家の買い意欲継続  「一寸先」は、不確実で予測が難しい。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る