
■業績は「柏崎刈羽原発の再稼働時期を見通せない」ため未定だが期待強い
東京電力HD(東京電力ホールディングス)<9501>(東証プライム)は8月13日、朝寄り後に5%高の704.0円(35.4円高)をつけて6日続伸基調となり、2024年11月以来の700円台に進んでいる。7月31日に発表した第1四半期決算で核燃料デブリの本格的取り出しに関する費用に触れ、処理作業の進展に期待が再燃している上、このところは除染土の処理についても「林芳正官房長官は10日(中略)最終処分の工程表を8月中にも取りまとめる方針を示した」(日本経済新聞8月11日付朝刊)と伝えられるなどで進展への期待が出ている。
核燃料デブリの本格的取り出しに関する費用については、7月31日に、新たに見込まれる取り出し準備の作業費用等を災害特別損失として9030億円計上すると発表した。同時に発表した第1四半期(2025年4~6月)連結決算は営業利益が前年同期比2.9%増の646.99億円と小幅だが増益に転換した。通期予想については、「柏崎刈羽原子力発電所の再稼働時期を見通せないことから」(決算短信より)引き続き未定としたが、その分だけ発表に向けて期待する姿勢が強いようだ。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)