
■「利上げをしてインフレの問題をコントロールする必要がある」と述べたもよう
8月14日午後の東京株式市場では、三菱UFJFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)<8306>(東証プライム)、みずほFG(みずほフィナンシャルグループ)<8411>(東証プライム)が年初来の高値を更新し、日経平均600円安の中で銀行株の逆行高が目立っている。米13日にベッセント財務長官が米金利の引き下げに言及し、同時に日本の金融政策については「利上げをしてインフレの問題をコントロールする必要がある」(HNKニュースWebより)と述べたと伝えられ、株価材料視されている。銀行株は、利上げがプラスに働く銘柄として買い優勢になり、三井住友FG(三井住友フィナンシャルグループ)<8316>(東証プライム)も年初来の高値を目前にとらえている。
報道によると、米ベッセント財務長官は13日、ブルームバーグテレビに出演し、米国の政策金利について「9月の金融政策を決める会合では0.5%引き下げるのが望ましいという考えを示した」(HNKニュースWeb8月14日朝)。同長官は、「同時に日銀の金融政策にも言及し、植田総裁と話したと明らかにし、『これは彼ではなく私の意見だが、彼らは後手に回っている。彼らは利上げをしてインフレの問題をコントロールする必要がある』と述べた」(同)という。これを受け、東京株式市場では、一部に10月利上げ説が出ているもようだ。
日銀などの中央銀行は「通貨の番人」と呼ばれるとともに「物価の番人」とも呼ばれる。直近発表された日本の実質賃金は6か月連続でマイナスになったと伝えられ、ボーナス月の6月もマイナスが続き物価高に追いつけていないと話題になった。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)