ブラザー工業、カラオケ店舗事業をコシダカへ35億円で譲渡、売上は86.9億円規模

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■全事業を吸収分割方式で承継、11月1日効力発生へ

 ブラザー工業<6448>(東証プライム・名証プレミア)は9月12日、完全子会社エクシングが全株式を保有するスタンダードの営むカラオケ店舗事業等を、コシダカホールディングス<2157>(東証プライム)の完全子会社であるコシダカSPに吸収分割の方法で承継する契約を締結したと発表した。同件は任意開示であり、効力発生日は11月1日を予定している。譲渡対価は35億円の現金で、スタンダードの資産・負債・契約上の権利義務の一部を承継会社に移転する。

 同社は2025年度から2027年度の中期戦略「CS B2027」に基づき、事業ポートフォリオの変革を推進している。ネットワーク&コンテンツ事業を「収益性改革事業」と位置づけ、収益構造を見直す方針を掲げており、今回の譲渡はその一環とされる。スタンダードの事業は売上869億円規模であるが、営業利益は42百万円と低調であり、経営資源の集中と事業の持続的発展の観点から譲渡を決定した。譲渡先のコシダカグループはカラオケ事業に強みを持ち、顧客満足度の向上や店舗事業の拡充が見込まれる。

 同件による当期の連結業績への影響は軽微とされるが、必要に応じ追加開示を行う方針である。ブラザー工業は基幹事業への集中により収益力を強化し、長期的な企業価値向上を目指すとしている。今回の事業譲渡は、非中核事業の整理を進めつつ、グループ全体の戦略的方向性に沿った経営判断の一環といえる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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