三櫻工業、ゲットワークスと協業、コンテナ型DC向け水冷モジュールを受注

■複数メーカー対応の水冷技術で需要獲得、AIサーバー時代に即応

 三櫻工業<6584>(東証プライム)は9月16日、ゲットワークスと協業し、コンテナ型データセンター向けの水冷モジュールを新規開発し、受注したと発表した。同社は中期経営方針でデータセンター事業を新規事業として掲げており、既にボールバルブ継手の複数量受注など実績を積み始めている。今回の水冷モジュールは複数メーカーの水冷サーバーに汎用的に対応できる設計であり、ゲットワークス社から正式に採用された。

 背景には、従来の水冷サーバーシステムがメーカー主導で機器一式を納入する形態であったため、データセンター事業者が自由に機器やソリューションを選択できない制約があった点がある。同社はこの課題に対応するため、事業者側が柔軟にカスタマイズ可能な汎用性の高いソリューション提供を目指した。新開発の水冷モジュールは、SUSマニホールドや樹脂配管、ボールバルブ継手、ジョイントを含む一式で構成され、コンテナ型データセンターの運用現場に導入される。

 コンテナ型データセンターは、ビル型に比べて投資額が抑えられ、工期も短縮できるため、急速に進化するGPUやAIサーバーの更新に迅速に対応できる強みを持つ。国内では水冷サーバー向けインフラの有力手段として市場拡大が見込まれており、三櫻工業は既存のビル型データセンター向けに加えてコンテナ型向け製品をラインアップに加えることで事業拡大を図る方針である。なお、今回の受注が2026年3月期の業績に与える影響は軽微としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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