タカラバイオ、NY-ESO-1・siTCR遺伝子治療で第3相治験計画届を提出

■PMDA調査完了、治験審査委員会承認後に投与開始予定

 タカラバイオ<4974>(東証プライム)は9月16日、NY-ESO-1・siTCR遺伝子治療(TBI-1301、一般名:mipetresgene autoleucel)の検証的試験に関する治験計画届を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出し、同機構による所定の調査が完了したと発表した。今後は治験実施医療機関の治験審査委員会の審査を経て、被験者の組み入れや製品投与を開始する予定である。同試験は外科的切除が不能な進行または再発滑膜肉腫を対象とする第3相の非対照・多施設共同試験で、目標症例数は5例となっている。

 同件は同社が5月13日に公表した開発方針の転換に基づくものだ。当初は条件および期限付き承認を目指す方針であったが、PMDAとの協議を経て、上市前に有効性を検証する計画へと改められた。対象となる同品は、厚生労働省により「希少疾病用再生医療等製品」に指定されるとともに、「先駆け審査指定制度」の対象品目であるため、治験終了後は優先的な審査手続きを活用し、同承認取得を目指す。

 同社は5年以内に滑膜肉腫という希少がんに対する新たな治療法を提供することを目標としている。革新的な遺伝子・細胞加工技術の開発と提供に注力し、人々の健康への貢献を掲げている。同件による今期の業績への影響は軽微とされる。治験情報の詳細はClinicalTrials.govやjRCTのウェブサイトで公開予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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