地主、ビッグモーター後継BALMと訴訟和解、清算金9億円を特別利益に計上

■違約金請求を巡る訴訟終結、清算金から原状回復費用除き9億600万円受領

 地主<3252>(東証プライム)は10月28日、旧ビッグモーターであるBALMとの訴訟について和解が成立したと発表した。BALMから受領する清算金のうち原状回復費用相当額を除いた9億600万円を、2025年12月期第4四半期に特別利益として計上する見込みである。今回の和解は会社法第370条による書面決議により決定されたもので、係争の早期終結を目的とした措置である。

 同社は、BALMに対し2カ所の土地を事業用定期借地権契約で賃貸していたが、BALMの契約違反および民事再生申立てを受け、2024年12月に契約を解除し、違約金55億8900万円を含む総額65億1400万円を請求していた。一方、BALMは違約金債務の不存在を主張して訴訟を提起していたが、今回の和解によりBALMが一定の清算金を支払うことで双方が訴訟を取り下げることとなった。和解の詳細内容は相手方との取り決めにより非公表としている。

 解除対象2物件のうち1件は既に後継テナントと新たに契約を締結済みであり、残る1件も複数候補と交渉中である。同社は、9月30日に公表した固定資産の譲渡および特別利益の計上と併せ、今回の和解による影響を踏まえ、2025年12月期連結業績予想の上方修正を検討している。業績改善が確定次第、速やかに修正を公表する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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