出光興産と米Source社、宇宙向け次世代ソーラーアレイ共同開発へ

■CIGSと先端アレイ技術を融合、衛星向け高性能電源の実用化目指す

 出光興産<5019>(東証プライム)は11月6日、米国Source Energy Companyと宇宙市場向け次世代ソーラーアレイの共同開発に関する覚書を締結し、戦略的協業を開始した。出光興産の宇宙用CIGS太陽電池技術と、Source社が持つ高効率かつ低コストの宇宙用ソーラーアレイ技術を組み合わせ、衛星など宇宙機向けの高性能電源システムの開発を進める。両社は製品開発に加え、宇宙用太陽電池の供給体制強化にも取り組み、需要拡大が続く宇宙産業の市場に応える構えだ。

 世界では衛星通信や地球観測の拡大により宇宙産業が急成長しており、高耐久かつ供給安定性の高い太陽電池への需要が高まっている。従来主流のガリウムヒ素(GaAs)系太陽電池は性能面で優れる一方、供給不足や高コストが課題となっている。この状況を踏まえ、出光興産は高い放射線耐性と軽量性、量産性を持つCIGS太陽電池を開発。これにより衛星の電源寿命延長とソーラーアレイの小型・軽量化を可能とし、衛星メーカーのコスト削減にも寄与する。

 Source社は宇宙用ソーラーアレイの開発・供給企業として実績を持ち、今回の協業を通じて製品ラインアップの拡充と高放射線環境下でのミッション対応力を強化する。同社はコロラド州の拠点で出光興産と試験・開発を共同で進める方針だ。両社は、低軌道から高放射線環境に至るまで幅広いミッションに対応し得る次世代電源ソリューションの創出を目指し、持続可能な宇宙開発への貢献を掲げている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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