マーケットエンタープライズ、福島市が東北地方で初めての連携、リユースプラットフォーム「おいくら」導入で不要品リユース事業を開始

■不要品処分需要が高まる年末 不要品処分時間の大幅短縮へ

 福島県福島市(市長:木幡 浩)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は12月21日、2022年12月21日から、地域社会における課題解決を目的とした不要品リユース事業の連携をスタートすると発表。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を廃棄物として捨てずに再利用する仕組みを構築。福島市の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指していく。

■背景・経緯

 福島市では、「福島市一般廃棄物処理基本計画」の中で「持続可能な循環型社会の構築」を基本理念として掲げ、基本施策の1つとして「優先的な2R(リデュース、リユース)の推進」に取り組んできた。それにより福島市の廃棄物排出量は減少傾向にあるものの、まだ利用可能なものまでが廃棄物として処分されており、リユースの促進や廃棄物を減らすための新たな施策の検討が課題となっていた。

 他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取り組みに注力してきた。そうした中で、マーケットエンタープライズが福島市に働きかけ、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取り組みが実現した。

■「おいくら」とは・・・

 おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォームである。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。

■福島市の課題と「おいくら」による解決策

 福島市では分別の徹底や小型家電・イベントでの古着回収など、廃棄物の減量化や資源化につながる様々な活動を行ってきた。しかしまだ利用可能なものの廃棄が多く、リユース推進の啓発が必要であると考えていた。また、粗大ごみの収集には申し込んでから約1ヵ月近くを要するため、住民より「早く回収して欲しい」との要望も寄せられていた。

 マーケットエンタープライズが運営する「おいくら」は全国のリサイクルショップなどが加盟するプラットフォームで、一度の依頼だけで複数の加盟店から不要品の買取価格が提示されるため、買取依頼者は複数の店舗の情報を比較し、ニーズに合わせて取引先を選定し、不要品を売却することができる。加えて、最短で当日に不要品の売却処分が可能になる。また、梱包が難しく、発送も困難である家電や家具などの大型品は、これまで個人での売却は難しいと捉えられていたが、「おいくら」を利用すると、不要品の一括見積もりから買取依頼、売却までを自宅から一歩も出ずに、スムーズに完結できるようになる。

 「おいくら」を用いた同取り組みによって、簡単にかつ廃棄ではなく売却という形で不要品のリユースができることを市民が認知することにより、「リユースする」という選択肢が増え、不要品処分やリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながる。なお、市民のサービス利用に関する費用負担はもちろん、同取り組みに関して福島市の費用負担もない。

■今後について

 「おいくら」を用いて、廃棄物処理量の削減に取り組む。福島市ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、12月21日から直接不要品の一括査定申し込みが可能になり、希望すれば、自宅の中まで訪問し対応する出張買取が可能で、大型品や重量のあるものでも不要品売却が容易にできるようになる。加えて、これまで使用年数が少なく正常に動作する場合でも、家電リサイクル法により行政による処分ができないテレビや冷蔵庫、洗濯機などの製品も、まだ活用できるものであれば、「おいくら」での買取が可能となる。

 福島市と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や社会全体での不要品削減が見込まれると共に、住民・自治体双方の廃棄コスト削減による経済的負担の軽減へと繋がる。この官民一体の取り組みによって、循環型社会の形成に向けた、社会的側面・経済的側面の双方の課題解決を目指していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■メガバンク株は業績修正や自己株取得が焦点、再編思惑も視野  銀行株やコメ関連株は盆休み明けの注目…
  2. ■日経平均史上最高値更新、夏枯れ懸念を払拭  前週末15日のマーケットは、お盆を象徴するかのように…
  3. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  4. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…
  5. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  6. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る