加賀電子グループの加賀FEI、セルシスよりUI/UX事業を譲受し8月から事業を開始

■欧カンデラ社の日本における商権、知的財産権などを取得

 加賀電子<8154>(東証プライム)は5月11日の夕方、連結子会社である加賀FEI株式会社(神奈川県横浜市)と株式会社セルシス<3663>(東証スタンダード)との間における知的財産権の譲受について発表した。セルシスが保有するCandera GmbH(本社:オーストリア、カンデラ社)の100%株式ならびに日本におけるCandera Studio、CGI Studio等HMI(注1)アプリケーションに関わる商権、開発・製造技術ならびに知的財産権を加賀FEIが譲受することで合意した。

 事業譲受後は、加賀FEIはカンデラを完全子会社化し、2023年8月から事業を開始する。

■本事業取得の狙い

 加賀FEIは、前身の富士通エレクトロニクス株式会社当時より富士通グループの中核商社として自社内に技術部門を有し、お客様製品の開発受託・製造受託ならびに開発における技術サポートを行ってきた。

 車載UI/UX(注2)事業に関しても、CGI Studioの国内販売代理店として十年以上にわたり、多くの車両メーカー、車載電装メーカーへの販売、また導入・開発サポート実績を有している。こうした知見に加えて、車載用システムLSIをはじめとした各種エレクトロニクス製品とのシナジーを活かした提案を行うことで、今後はグローバルベースでUI/UX事業の拡大を目指す。

 また、本事業承継を通じて、加賀電子グループの車載向けソフトウェア事業にカンデラのCandera Studio、CGI Studioが加わることによって、お客様に対してより幅広い提案が可能となった。将来的にはグループの強みを生かして、車載分野に留まらず、民生・産業分野への販路拡大を目指す。

(注1)HMI:Human Machine Interfaceの略語。人間と機械の間の伝達を行う、機器やコンピュータプログラム等といったインタフェースの総称。

(注2)UI/UX:User Interface/User Experienceの略語。UIは操作性や機能性なども含むユーザーとサービスや商品との接点。UXはユーザーが商品やサービスを通じて得られる体験。

■事業承継するCandera事業について

 加賀FEIが事業承継するCandera Studio, CGI Studioは、以下のような優位性を有している。

・すべての組込み機器のディスプレイに対応:ハードウェアに依存せず、拡張性のある、自由自在に調整できるソフトウェア
・誰でもHMIの制作が可能:プログラミングスキルが不要 ドラッグ&ドロップで機能を追加していくだけで、動くHMIを作成できる
・使いやすさ:Candera Studioのオーサリングツール「Scene Composer」は、シックなデザインで64ビットに対応。また、各パネルの表示位置やサイズをカスタマイズすることで、長時間の作業をサポート。
・高パフォーマンスを実現:低メモリー消費や高パフォーマンスを実現し、柔軟性のアップ、起動時間の削減、調整可能なテキスト、最新のグラフィックAPIや平行描画に対応
・多彩な連携機能:Adobe Photoshop、 AdobeXD、Axure RP、Sketchからのアートワーク/プロトタイプのインポートが可能。またオリジナル「State Machine」も完備。State Machine Connectorを使って、他社ステートマシンとも簡単に連携できる。
(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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