クレスコが開発した医療画像解析ソフトがトーメーコーポレーション社の解析アプリに採用

■視力低下の進行を抑制する治療に貢献

 クレスコ<4674>(東証プライム)が開発した医療画像解析ソフトウェアが、眼科用医療機器・検査機器の製造販売を手掛ける株式会社トーメーコーポレーション(本社:愛知県名古屋市)の円錐角膜進行予測解析アプリケーションに採用された。同アプリが導入された前眼部光干渉断層計「CASIA2」は、2024年2月1日から国内の医療機関向けに販売される。

■円錐角膜とは

 円錐角膜は視力低下を引き起こす眼科疾患。角膜が何らかの原因により薄くなり、眼圧に耐えられずに前に突出し、円錐形になる状態で、重度になると角膜移植が必要になることもある。

■アプリの概要

 同アプリは患者の角膜の画像を解析して、患者の症状が進行性円錐角膜と類似しているかどうかを判断し、疾患の早期発見や、治療実施要否の迅速な判断に貢献するもの。同社はアプリ内の「角膜の画像解析」機能を実行するソフトウェアを開発した。眼科領域においては、このような機能は世界でも類例が少ない先進的な技術。

■開発の背景

 同社技術研究所では、2016年から人工知能による眼病の診断補助に関する研究を開始している。

 その一環として、2018年から、学校法人北里研究所・北里大学および医療法人明和会・宮田眼科病院と、前眼部光干渉断層計画像の機械学習を用いた円錐角膜の画像解析の共同研究を開始した。

 円錐角膜が、治療が必要な進行性かどうかの区別は困難で、適切な治療判断には長期の経過追跡が必要となり、時間と費用がかかるもの。これに対し、前眼部光干渉断層計で撮影した画像を機械学習にて解析し、進行性円錐角膜の画像と患者の角膜の画像との類似度の指数を検出する新たな手法を研究開発した。

 これまでの研究の内容と、研究成果の実績が評価され、本手法を用いた医療画像解析ソフトウェアが、トーメーコーポレーション社の「CASIA2」に採用された。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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