【どう見るこの株】スーパーバッグは連続最高純利益を手掛かりに割安インバウンド株買いが再燃

■石破新内閣の地方創生政策が追い風

 スーパーバッグ<3945>(東証スタンダード)は、前日1日に52円高の2347円と急反発して引け、8月5日に突っ込んだ年初来安値2020円からのリバウンド幅を拡大させた。今2025年3月期の純利益が連続の過去最高更新と予想され、配当も年間90円と連続の高配当が予定されていることを手掛かりにバリュー株買いが再燃した。同社の買い物袋が、インバウンド(外国人観光客)向けに好調に推移しており、石破新内閣の目玉の一つの地方創生政策に関連することも、フォローの材料視されている。

■角広袋、手提袋が続伸し宅配便向け包装資材でも紙袋化が加速

 同社の今3月期業績は、売り上げ277億円(前期比3.2%増)、営業利益10億7000万円(同3.5%増)、経常利益11億2000万円(同4.1%増)、純利益8億7000万円(同0.5%増)と続伸が見込まれ、純利益は、前期の過去最高を小幅ながら連続更新する。紙製品事業では、新型コロナ禍一巡による人流やイベントの回復による消費拡大で角広袋や手提袋が拡大し、宅配便向けの包装資材では段ボール製から紙袋化が進んでおり、原材料の調達先の見直し、生産体制の効率化が上乗せとなることなどが寄与する。配当は、前期に4期ぶりに年間90円として復配したが、今期も90円配当継続を予定している。

 なお今年8月に発表した今期第1四半期(2024年4月~6月期、1Q)業績は、売り上げ65億1300万円(前年同期比7.4%増)、営業利益1億6100万円(同横バイ)、経常利益1億8600万円(同10.4%増)、純利益1億2000万円(同9.2%減)と前年同期並みで着地したが、紙製品事業の売り上げは35億600万円(同10.7%増)、営業利益は2億7100万円(同20.9%増)と2ケタ増収となった。

■PER4倍、PBR0.8倍、配当利回り3.8%の修正で年初来高値目指す

 株価は、今期業績の連続過去最高更新予想に月間の訪日外客数が連続過去最高を更新するインバウンド関連人気が上乗せになって年初来高値2827円まで買われ、日経平均株価が過去最大の下落幅となる大波乱相場の波及で年初来安値2020円と売られ、下げ過ぎとしてこの調整幅の3分の1戻し水準までリバウンドした。PERは4.0倍と東証スタンダード市場の低PERランキングの第13位にランクインし、PBRも0.8倍、配当利回りも3.83%と割安であり、半値戻しの2373円抜けから全値戻しの年初来高値2827円奪回に弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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