【マーケットセンサー】金関連株と自社株買いで守る資産防衛戦略、産金株・リユース株に注目

■円安追い風に金関連株が上昇、大手企業の自社株買いも本格化

 資産防衛の観点から注目される銘柄は、金関連株と自己株式取得銘柄の2つである。特に金関連株は、円安・ドル高の影響で価格上昇の追い風を受けている。菱刈鉱山で産金を行う住友金属鉱山<5713>(東証プライム)や、リデュース事業に強みを持つDOWAホールディングス<5714>(東証プライム)が代表的な銘柄として挙げられる。また、リユース株やリデュース株も金価格の上昇により高い注目を集めており、業績が堅調に推移している企業が多い。

 自己株式取得に関しては、トヨタ自動車<7203>(東証プライム)やMS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>(東証プライム)が大規模な取得を実施しており、株価の下値をサポートする役割を果たしている。特にトヨタは、追加取得を決議しており、なお3000億円以上の取得余力が残されている。また、これらの企業は低PBR・PER、高配当利回りというバリュエーションが、株価のさらなる安定に寄与している。

 主力バリュー株の中で、自己株式取得枠が1000億円以上の企業も多く、大和ハウス<1925>(東証プライム)や日立製作所<6501>(東証プライム)、日本郵政<6178>(東証プライム)などが代表的である。これらの銘柄は、今後も自己株式取得の進展により、企業価値の向上が期待される。特に大手商社やメガバンク株については、今後の決算発表に注目し、さらなる自己株式取得が発表されるかどうかが鍵となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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