すららネットと朝霞市教委、AIドリルで学習の「つまずき」を「自信」に変える実証研究開始

■小学算数・中学英語でAI活用、教員の指導力強化と学習者の自己効力感向上を目指す

 埼玉県朝霞市の公立小中学校でAIドリルを活用した実証研究が始まった。すららネット<3998>(東証グロース)と朝霞市教育委員会は、2025年度から朝霞第三小学校と朝霞第四中学校において「すららドリル」を用いた共同実証研究を開始した。「つまずきを自信に!成長を実感できる授業の実現に向けたAIドリルの活用法の検証」をテーマに、児童生徒の学習状況に応じた個別最適な学びの実現を目指す。

 実証期間は2025年4月から2026年3月まで。朝霞第三小学校6年生約130名を対象に算数で、朝霞第四中学校1年生約120名を対象に英語で実施する。児童生徒が単元学習中から自らの苦手に気づき克服するサイクルを身につけること、教員が苦手箇所の傾向を把握し個別対応を強化できる授業支援体制の構築が主な目的だ。授業内では小テスト機能による理解度確認とAIによる復習課題の自動配信を行い、家庭学習でも継続的な取り組みを促す。学習時間や目標達成率、テスト結果などの定量評価と、意欲や学習習慣の変化などの定性評価を組み合わせ効果を検証する。

 同実証研究の背景には、GIGAスクール構想の進展による一人一台端末環境の整備がある。しかし個別最適な学びの実現には課題も多い。「すららドリル」は児童生徒の学習状況を可視化し、つまずきの原因分析と個別復習課題の配信が可能だ。小学6年生の算数では中学進学前の自己効力感育成を、中学1年英語では入学直後から見られる学力二極化防止を狙う。すららネットは現在国内2600校以上、約25万人が利用するAI教材を提供し、不登校や発達障がいなど教育課題の解決にも取り組んでいる。両者はこの実証を通じて全国の教育現場に役立つモデル構築を目指している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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