奥村組とケミカル工事、再生コンクリート「リ・バースコンクリート」を移動式プラントで製造

■設置スペース問題を解消、狭小現場でも再生コンクリート製造が可能に

 奥村組<1833>(東証プライム)とケミカル工事は、コンクリートがらを再利用する「リ・バースコンクリート」を移動式プラント「モービル車」で製造する実証試験を実施した。試験の結果、従来の製造方法と同等の品質を確保できることが確認された。モービル車による製造は、設置面積が小さく移動も可能なため、狭い現場でも適用できる利点がある。

 コンクリートがらの再資源化は進んでいるが、再生砕石の用途である盛土や道路新設工事は減少傾向にあり、一部地域ではコンクリートがらの受け入れ停止も発生している。固定型の「リ・バース号」では広い設置スペースが必要という課題があったが、モービル車ではこれを解決できる。実証試験では、破砕したコンクリートがらに練混水などを加えてリ・バースコンクリートを製造し、各種試験によって性能を確認した。

 モービル車を用いたリ・バースコンクリート製造の利点は、設置面積の縮小、施工場所近くでの製造によるスランプロスと運搬コストの低減、連続式ミキサ採用による必要量だけの製造が可能なことである。奥村組は今後、コンクリートがらにCO2を吸着させるCCS技術の開発も進め、カーボンニュートラルへの貢献を目指す方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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