アイフリークモバイル、26年3月期横ばい予想だが保守的、コンテンツ事業の効率化や新規事業開拓で収益改善目指す

 アイフリークモバイル<3845>(東証スタンダード)は5月15日に25年3月期業績(非連結)を発表した。I―FREEK GAMESを吸収合併して当期第3四半期より非連結に移行したため、前年同期の連結業績との比較で見ると、販管費削減効果で営業・経常損失が縮小した。26年3月期は横ばい予想としているが、やや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価は徐々に下値を切り上げて底打ち感を強めている。出直りを期待したい。

■25年3月期損失縮小、26年3月期横ばい予想だが保守的

 25年3月期の業績(非連結)は、売上高が20億04百万円、営業利益が61百万円の損失、経常利益が50百万円の損失、当期純利益が1億10百万円の損失だった。I―FREEK GAMESを24年10月1日付で吸収合併して当期第3四半期より非連結に移行したため、前期の連結業績(売上高25億71百万円、営業利益95百万円の損失、経常利益76百万円の損失、親会社株主帰属当期純利益99百万円の損失)との比較で見ると、広告宣伝費等の販管費削減効果で営業・経常損失が縮小した。なお特別損失に抱合せ株式消滅差損1億14百万円を計上した。

 コンテンツ事業は売上高が87百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が42百万円の損失だった。前期の連結ベースの売上高は1億51百万円、営業利益は39百万円の損失だった。減収で損失拡大した。

 DX事業は売上高が18億79百万円、セグメント利益が2億27百万円だった。前期(セグメント名はCCS事業)の連結ベースの売上高は24億19百万円、営業利益は2億10百万円だった。減収だが、既存顧客に対する単価改定交渉等で増益だった。

 なお全社ベースの業績を四半期別(第2四半期まで連結ベース、第3四半期より非連結ベース)に見ると、第1四半期は売上高が6億30百万円で営業利益が19百万円の損失、第2四半期は売上高が6億10百万円で営業利益が30百万円の損失、第3四半期は売上高が2億09百万円で営業利益が30百万円、第4四半期は売上高が5億55百万円で営業利益が42百万円の損失だった。

 26年3月期の業績(非連結)予想は、売上高が前期比9.4%減の18億16百万円、営業利益が60百万円の損失(前期は61百万円の損失)、経常利益が63百万円の損失(同50百万円の損失)、当期純利益が63百万円の損失(同1億10百万円の損失)としている。

 コンテンツ事業では事業運営の効率化、BtoB事業の販路拡大など、DX事業ではAI領域に特化した新規顧客開拓、既存顧客からの収益性の高い案件の獲得などを推進する。26年3月期は横ばい予想としているが、やや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。

■株価は下値切り上げ

 株価は徐々に下値を切り上げて底打ち感を強めている。出直りを期待したい。5月15日の終値は88円、前期実績PBR(前期実績のBPS40円08銭で算出)は約2.2倍、そして時価総額は約19億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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