三菱重工、環境配慮型次世代新交通システム「Prismo」を開発・市場投入

■新エネルギーマネジメントシステムで約10%の省エネ運行を実現

 三菱重工業<7011>(東証プライム)は5月19日、全自動無人運転車両システム(AGT)Crystal Moverファミリーの新ブランドとして、環境に配慮した「Prismo(プリズモ)」を開発し市場投入したと発表。Prismoは新開発のエネルギーマネジメントシステムを初採用し、駅での急速充電と走行中の回生蓄電を融合させることでエネルギー効率を高めている。このシステムには武蔵エナジーソリューションズと三菱電機が共同開発した次世代蓄電モジュール「MHPB」をAGT用にカスタマイズして搭載。これにより、駅間の架線をなくし、運行中の車両減速時に発生する回生電力を無駄なく活用することで、従来比約10%の省エネ運行とCO2排出量削減を実現する。また停電時も次の駅まで支障なく乗客を送り届けることが可能だ。

 Prismoはセンターガイド方式も採用しており、軌道をスリム設計できるため、土木構造物を含めたインフラ建設費の大幅削減と景観向上に寄与する。さらに架線やガイドの削減により、電気・軌道設備の点検・交換作業も減少し、保守コストも低減できる。製造面では、必要電力を全て三菱重工和田沖太陽光発電所で賄うなどしてCO2排出量を97.5%削減した「カーボンニュートラルトランジションハブ三原」で車両を製造。インフラ物量削減と合わせ、製造・建設時のCO2排出量を従来比40%以上削減する。これにより、ライフサイクル全体のCO2排出量は従来製品と比較して約6,400トン削減することになる。

 三菱重工は1910年に客車と市街電車の製造を開始して以来、長い歴史を持ち、交通の安全を支えてきた。新交通システムPrismoには、高い安全性と稼働率、大量輸送、需要に応じた柔軟なダイヤ編成、環境配慮、コンパクトな設計、低コスト運営といった特長がある。Prismoの基盤となるAGTは、電力駆動による完全自動走行システムで、ゴムタイヤ方式を採用しているため低振動かつ低騒音が特徴だ。三菱重工は今後も環境にやさしく、運行コスト低減・景観向上に寄与するPrismoを通じて、カーボンニュートラル社会の実現に向けて邁進していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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