あらたとPALTAC、物流の共同配送を開始、持続可能な流通インフラ共創へ

■ドライバー不足と環境課題に対応、配送効率化でCO2削減も

 あらた<2733>(東証プライム)とPALTAC<8283>(東証プライム)は7月2日、物流分野における協働取組を開始したと発表した。両社は競争関係にありながらも、業界の共通課題である人手不足や環境負荷の軽減に対応するため、「非競争領域」である配送業務において連携を図ることとし、西関東エリアでの共同配送を皮切りに協業体制を構築していく。協業の背景には、物流業界全体が直面する構造的課題への対応が急務となっている現状がある。

 両社は全国規模の流通インフラを持ち、生活必需品を中心に年間2兆円超の取扱高を誇る中間流通の大手企業である。人口減少に伴う労働力不足や輸送コストの増大に直面する中で、配送効率の最大化とサステナブルな仕組みの構築が求められていた。今回の共同配送では、拠点や納品先の位置関係を踏まえた最適ルート設計により、トラック台数の削減、積載効率の向上、CO₂排出量の抑制など複数の成果が見込まれている。

 今後は他地域への拡大や配送先の追加といった展開を視野に、非競争領域でのさらなる協働を推進する構えである。また、同取り組みで得られたノウハウを活かし、サプライチェーン全体における持続可能な流通ネットワークの共創を目指す方針だ。あらたとPALTACは、それぞれのビジョンに基づき「豊かで快適な暮らし」を次世代へとつなげていく姿勢を示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  2. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  3. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  4. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  5. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  6. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る